Project/Area Number |
12877109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横山 光宏 神戸大学, 医学部, 教授 (40135794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 信孝 神戸大学, 医学部, 助手 (10304099)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 酸化ストレス / 活性酸素 / 動脈硬化 / 虚血性心疾患 / スーパーオキサイド / 高血圧性血管障害 / 冠動脈 / 内皮細胞 |
Research Abstract |
活性酸素産生に伴う血管床における酸化的ストレスの増大は動脈硬化や高血圧性血管障害など種々の病態の形成に関与しているだけではなく、虚血性心疾患の発症にも大きく関わっている。血管床における活性酸素産生機構は、未だ十分に明らかにされていないが、NADH/NADPH oxidase活性が、血管細胞の活性酸素産生において一義的な役割を果たしていることが明らかとなった。しかしながら、その分子的本体、活性調節機構は不明である。本研究は、分子生物学的手法を用いて、血管NADH/NADPH oxidaseの本体を明らかにし、さらにその活性調節機構、血管機能における役割を検討することにより、動脈硬化、高血圧性血管障害、虚血性心疾患など種々の血管病変形成機転を酸化的ストレスの観点から解明しようとするものである。 1、血管NADH/NADPH oxidaseの発現動態と、活性酸素産生における役割の検討 我々は、これまで、剖検で得られた冠動脈標本を用いた検討により、NADH/NADPHoxidaseの必須の構成要素であるp22phoxが、ヒト冠動脈の内皮細胞、平滑筋細胞、線維芽細胞に発現しており、その発現が動脈硬化の進展とともに、増強することを報告した。今回、NADH/NADPH oxidaseの他の構成因子、すなわちp47phox、p67phoxの発現について検討した。p47phox、p67phoxは、p22phoxと同様に、ヒト冠動脈に発現しており、動脈硬化をともなう冠動脈においては、これらの発現が増強していた。さらに、Dihydorethidium法による活性酸素の産生の検討では、NADH/NADPHoxidaseの発現様式に一致して、活性酸素の産生の増強が認められた。 2、血管特異的gp91phoxの同定 NADH/NADPH oxidaseの構成要素のなかで、p22phoxは、貪食細胞系、血管系に共通したものであると考えられているが、gp91phoxに関しては、不明の点が多い。最近、gp91phoxのホモログとして、消化管上皮に高度な発現が認められるMox-1、甲状腺におけるTHOX、腎臓におけるRENOXと、組織特異的なgp91phoxのホモログが次々と同定されている。我々は、ヒト臍帯静脈内皮細胞のcDNA libraryをgp91phoxの抗体でスクリーニングすることにより、血管特異的gp91phoxのホモログを同定しようと試みている。現在、数種の陽性のクローンを得て、解析中である。
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