新規の生合成経路を有する内皮由来血管弛緩物質の同定および情報伝達機構の解明
Project/Area Number |
12877111
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
最上 紀美子 山口大学, 医学部, 助手 (80263771)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 奈津子 (轟 奈津子) 山口大学, 医学部, 助手 (90253153)
水上 洋一 山口大学, 医学部, 講師 (80274158)
小林 誠 山口大学, 医学部, 教授 (80225515)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | スフィンゴ脂質 / スフィンゴミエリナーゼ / eNOS / in situ内皮細胞 / 細胞質カルシウム濃度 / NO / 冠動脈 / 内皮依存性弛緩 |
Research Abstract |
我々は内皮細胞の生理機能に対するスフィンゴ脂質の作用について検討してきた。その結果、ウシ大動脈弁in situ内皮細胞において、sphingosylphosphorylcholineおよびsphingosine-1-phosphateは細胞質Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]i)の増加を引き起こし、NO産生を増加させること、sphingomyelinaseは[Ca^<2+>]iの増加は引き起こさずに、NO産生を増加させること、sphingosineは[Ca^<2+>]iの増加もNO産生の増加も引き起こさないことが明らかになった。予めU-46619で異常収縮させた内皮付のウシ冠動脈標本にsphingomyelinaseを作用させると、持続的な著しい弛緩がみられるが、この弛緩作用はceramidase阻害剤であるN-oleoylethanolamineにより増強された。また、膜透過型のC8 ceramideはin situ内皮細胞において[Ca^<2+>]iの増加は引き起こさないが、冠動脈標本において有意な内皮依存性血管弛緩反応を引き起こした。このことから内皮細胞においてカルシウム非依存性にNO産生を引き起こすsphingomyelinase代謝産物はceramideであると考えられる。 また、リコンビナントeNOSの酵素活性に対するスフィンゴ脂質の作用を調べたが、コントロールに比べ有意な差はみられなかった。このことからスフィンゴ脂質はeNOSの酵素活性に直接には影響を与えないと考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)