唾液腺におけるATP感受性K'チャネルの構造と機能
Project/Area Number |
12877296
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石田 甫 徳島大学, 歯学部, 教授 (70028364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
S. M. Tomasz 徳島大学, 歯学部, 助手 (00294702)
今井 康夫 徳島大学, 歯学部, 助手 (11671843)
石川 康子 徳島大学, 歯学部, 助教授 (40144985)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 耳下腺 / K_<ATP>チャネル / GLUT-1 / GLUT-5 / [Ca^<2+>]i / アミラーゼ分泌 |
Research Abstract |
種々の細胞にATP感受性K^+(K_<ATP>)チャネルが存在していることが知られ、その諸性質が種々の疾患との関連で注目されている。膵臓ではβ細胞内への血中グルコースが糖輸送体(GLUT)-2を介して取り込まれ、このグルコースがミトコンドリアで酸化的りん酸化をうけて最終的にK_<ATP>チャネルが抑制されて、最終的に細胞内カルシウムイオン濃度([Ca^<2+>]i)が上昇し、インスリンの分泌が惹起されることが知られている。しかし、唾液腺腺房細胞におけるK_<ATP>チャネルの存在やその基本的性質や開口分泌との関連については全く不明である。そこで本研究はK_<ATP>チャネルの遮断薬や開口薬を用いて唾液腺からのアミラーゼの開口分泌とK_<ATP>チャネルとの関連を明らかにし、その諸性質、さらに生理的役割とともに機能の調節機構の追究を目的としたものである。 耳下腺細胞膜を管腔側膜、細胞内顆粒膜、基底側膜に分画し、各種抗体を用いたイムノブロット法によりGLUTのサブタイプをK_<ATP>チャネルとの関連で調べた。その結果、耳下腺基底膜にGLUT-1および-5が存在していた。耳下腺腺房遊離細胞からのアミラーゼの分泌はAgiotoxinやglibecramideでK_<ATP>チャネルを遮断すると耳下腺[Ca^<2+>]iが上昇して促進された。逆にpinacidilやnicoransilによってK_<ATP>チャネルを開口させるとアセチルコリンによる[Ca^<2+>]iは上昇せず、アミラーゼの分泌も惹起されなかった。したがって、耳下腺細胞内へ取り込まれたグルコースがミトコンドリアで酸化的りん酸化を受けてATP/ADP値を変化させる。その結果をK_<ATP>チャネルが感知して最終的に[Ca^<2+>]iの上昇を誘導することが示された。今後、耳下腺に存在するK_<ATP>チャネルをクローニングして、そのサブユニット構造を明らかにして行きたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)