Project/Area Number |
12877325
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00151803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠 賢一郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教授 (80293710)
水谷 英樹 国立名古屋病院, 医長 (30167663)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 塗布型皮膚創傷治療剤 / 潰瘍治癒促進 / フィブリン糊 / プロニック基材 / ティッシュエンジニアリング / 再生医学 / 培養皮膚 / 人工皮膚 / 潰瘍治療 / 動物モデル / 移植基材 / 培養粘膜上皮 / 高分子化合物 / 上皮欠損創 / 移植方法 / ゲル状基材 / 培養表皮 |
Research Abstract |
今回の研究成果としては、培養上皮の作成方法および移植手技の簡略化を行い、本治療法全般の普及を目指した塗布型皮膚創傷治療剤の開発を行った。この目的を達するために2種類の細胞移植用基材について潰瘍治癒促進効果について検討した。現在までに有効性が確認されているフィブリン糊に加え、温度依存性に硬化するプロニック基材を用いた表皮細胞混合移植の効果を、潰瘍縮小率、肉眼型、HE、アザン染色による上皮化率、線維化率、治癒速度などの面から評価を行った。ヌードラット背部表皮に外科用8mmパンチを用い潰瘍を作り、それぞれの潰瘍部には、表皮細胞入り塗布型創傷被覆剤投与群、基材のみ、コントロール群の3群を作製し評価を行った。細胞入り治療剤投与後3日、6日、2週間後のラット潰瘍部を取り出し評価を行ったところ、表皮細胞入り投与群において、患部の早期収縮が見られ、上皮化率、線維化率においても良好な成績が得られた。移植基材選択や至適濃度の検討を行い、扱いやすさ、層への保持性からプロニック基材の有効性を明らかにし、またその時の基材における至適濃度を決定することができた。また、材料に混入する培養表皮細胞数の評価もあわせて行い、1×10^7個/mlの濃度が至適条件であることも明らかにした。フィブリン糊とプロニックの基材の違いによる大きな差異は見られなかったことより、温度硬化性を持ち、流れにくく、層への細胞の保持などの面から、プロニック基材の有効性を示すことができた。本研究の成果は今後のティッシュエンジニアリングによる生きた細胞の移植方法全般に影響を与え、臨床応用への示唆を含んでいると考える。さらに、他の組織においても同様の治療方法を開拓する可能性がある。今後、再生医学における塗布型治療剤の有用性について明らかにするとともに、実際に臨床で使えるようなパッケージング、調整方法の検討、簡略化を進めることにより臨床応用への示唆を示していきたい。
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