Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
我々は核膜の特殊性に着目し,核膜孔を介さない新しい遺伝子の核内導入ルートを開発し,遺伝子のサイズに依存せず高い発現効率を有する遺伝子導入キャリアーを開発することを研究目的とした.そのために(1)ゴルジ体-小胞俸-核膜という新しい遺伝子送達ルートの開発と(2)核膜の特殊性に基づいた膜融合能の制御に基づく核内遺伝子導入技術の開発を行い,ウイルスベクターと比較して安全で十分な遺伝子導入効率を有する人工遺伝子キャリアーの開発を試みた.前年度の膜融合機構に基づいて,核膜融合機構に基づく遺伝子の核内挿入法に焦点を絞って基礎的検討を行った. 遺伝子は外膜と内膜を単純拡散で透過することはできないので,ここでPEIによる膜perturbationを利用した.前年度の結果から,核膜とリポソーム封入PEI・プラスミド複合体が融合する最適な条件を用い,核膜を透過させた.プラスミドはrhodamine(赤)で蛍光ラベルし,核内はSUTO24(緑)で染色し,共焦点レーザー顕微鏡にて核内移行を測定した.その結果,リポソーム封入PEI-プラスミド複合体は,直接核膜と融合している瞬間を3次元的にとらえることに成功した.この映像は,遺伝子・キャリアー複合体が核膜孔を通らずに,核内に直接導入可能なことを世界で初めて示した結果である.この結果は,現在Gene Therapyへ投稿中である.
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