皮膚におけるプロスタグランジンE受容体の生理機能の解明と医薬応用
Project/Area Number |
12877358
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
市川 厚 京都大学, 薬学研究科, 教授 (10025695)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 幸彦 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (80243038)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | プロスタグランジン / 皮膚 / 毛周期 / EP4受容体 / シクロオキシゲナーゼ / 遺伝子欠損マウス |
Research Abstract |
本研究では、正常皮膚組織を構成する複数の細胞種におけるPGE_2受容体サブタイプの同定、およびその生理機能との関わりを明らかにすることを目的として、研究実施計画に基づき解析を行い、下記の知見を得た。 1)マウス皮膚組織におけるPGE_2受容体サブタイプ(EP)、シクロオキシゲナーゼ(COX)の発現解析 出生期、3週令の毛包成長期においてEP3、EP4受容体、COX-1の発現がin situ hybridizationにより確認され、EP1、EP2の発現はいずれの時期においても確認されなかった。9週令の毛包休止期ではCOX-1のみの発現が確認された。EP3の発現部位は毛乳頭を含む毛包周囲の繊維芽細胞であり、EP4は毛根部の外毛根鞘であった。COX-1の発現は表皮角化細胞で主として有棘層に認められた。COX-2は脱毛処理により起こる毛周期の成長期にのみ、毛包の一部に観察された。 2)毛周期におけるEP3、EP4サブタイプの発現量の変動 EP4サブタイプの発現は、毛周期において休止期から成長期への移行にともない顕著に増大し、時期休止期において減少した。EP3にも同様の周期性が観察されるが、EP4に比べて発現量は低いものであった。 3)受容体欠損マウスを用いた解析 EP4欠損マウスにおいて、脱毛処理後の毛の伸長に野生型と比較して有意な遅延が観察された。EP3欠損マウスにおいては野生型と同様の伸長が見られた。 以上の結果より、毛の成長制御機構においてEP4受容体を介してPGE_2が促進的な役割を有していることが推測される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)