免疫抑制剤治療における白血球P-糖蛋白質の役割解明と臨床応用
Project/Area Number |
12877383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
乾 賢一 京都大学, 医学研究科, 教授 (70034030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 智先 京都大学, 医学研究科, 助手 (90303825)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | P-糖蛋白質 / 免疫抑制剤 / タクロリムス / 白血球 / 薬効発現 / 臓器移植 / 薬物輸送 |
Research Abstract |
シクロスポリンやタクロリムス(FK506)は、臓器移植手術後の拒絶反応抑制薬として繁用されているが、これら免疫抑制剤の薬効発現に着目した薬物使用指針に関する情報はほとんどない。本研究では、これら免疫抑制剤の標的臓器への分布、すなわち末梢白血球への移行性を定量的に予測し、臓器移植患者個々に至適な投与設計を提供しうる新規薬物治療支援システムの開発を目指した。 先ず、末梢白血球に発現するP-糖蛋白質発現量の数値定量化を試みた。無作為に抽出した19例の生体肝移植レシピエント患者について、術後のタクロリムス血中濃度測定用に採取された血液検体の余剰分を用いて末梢白血球由来のtotal RNAの抽出とP-糖蛋白質をコードするMDR1 mRNA発現量の定量を行った。その結果、白血球のP-糖蛋白質の発現量は個体間で大きく異なること、個体内でも大きく変動しうることが明らかとなった。次に、それぞれの患者におけるタクロリムスの維持血中濃度と白血球P-糖蛋白質の発現量との比較解析を行ったところ、白血球P-糖蛋白質の発現量が高い患者ではタクロリムスの維持血中濃度が高い傾向が認められた。現在、症例数を増やして白血球に発現するP-糖蛋白質の発現量と免疫抑制剤の薬効発現との関係について解析を継続している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)