Project/Area Number |
12878022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cultural property science
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Research Institution | Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture |
Principal Investigator |
中井 一夫 奈良県立橿原考古学研究所, 資料室, 総括研究員 (40250360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 亘 奈良県立橿原考古学研究所, 調査2課, 総括研究員 (40250378)
小堀 孝之 国立高岡短期大学, 産業造形学科, 教授 (30279856)
横田 勝 国立高岡短期大学, 産業造形学科, 教授 (10029225)
清水 克朗 国立高岡短期大学, 産業造形学科, 講師 (70235646)
宮原 晋一 奈良県立橿原考古学研究所, 調査2課, 総括研究員 (90250373)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 熱処理 / 面反り / 金相 / 高錫青銅 / 銀白色膜 / 曲率 / 凸面鏡 / 熱処理技術 |
Research Abstract |
古代東アジアの銅鏡の鏡面はその大部分が凸である。鏡面が凸である理由は、従来諸説はあっても、その多くは仮説に過ぎず、また立証もされてこなかった。今回の研究では、凸面鏡の形成理由を銅鏡の製作技術の一つである熱処理(焼き入れ)と関連付けて考えた。つまり、銅鏡の製作技術に熱処理が用いられているという指摘は、近年になってなされたが、この作業仮説を模造鏡を用いた熱処理実験により検討し、実際の銅鏡と同様のきれいな凸面鏡を復元製作する。熱処理実験で得た模造鏡資料と実際の銅鏡資料を破壊分析し、工学的調査を行って銅鏡と熱処理との関係の理論的裏付け、出土鏡の曲率調査なども目的とした。曲率調査については、主に中国山東省の出土鏡を500面ほど記録しており、実際の古鏡の面反りとどのように形態が異なるか比較する資料を揃えている。 今年度まで4回の熱処理実験をおこなった。これまでの実験では、塩水の冷却水、均一な加熱を可能にする大型の加熱炉によりほぼ実物と差のない面反りを作りあげることができたが、若干の不陸が認められた。模造鏡と古鏡の金相断面の比較研究についても進展しており、熱処理が施された金相断面か、熱処理が施されていない金相断面か判断できるまでになっている。これ以外に熱処理と鏡面の銀白色膜層について予備実験を開始した。古鏡の鏡面は江戸時代の柄鏡のように、錫引きによる処理を行っている形跡がなく、高錫青銅の鏡胎を利用して熱処理技術を応用し白色に近い映像を作り出している可能性が想定された。今後はこの銀白色膜と熱処理の関係を重点的に追求したいと考えている。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)