Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本萌芽的研究では,(1)教育用画像処理ソフトウエアの開発(平成13年度終了),(2)遠隔操作望遠鏡の開発(平成13年度終了),(3)ネットワーク上での学びの共同体作り(〜平成14年度),の3つの作業を進めてきた.平成14年度は,これらの研究を総括し,他の研究も含め総合的に評価した. 大学・研究機関が所有する最新情報,知的財産,または研究資源(これらを本研究では「真正資源(authentic resources)」と呼ぶ)を用いて,いかに有効に児童・生徒の学習活動を支援するかについて検討した. 具体的には,真正資源を用いて,専門家が児童・生徒の学習を支援するにあたり,次の三つの活動を複数実践し,その効果と課題について検討した. ○一般的な学習支援-講演やインターネット中継を活用した支援- ○専門家と教師による探究学習用教材の共同開発(本萌芽的研究は主にこのパートを担当) ○専門家が支援する研究過程の縮図的活動(Researcher Support to Researcher-Like Activity:略称RSRLA) その結果,学習支援は継続して行われることが効果的であること,探究学習用教材の開発は教師と専門家のそれぞれの視座を取り入れることが望ましいこと,「専門家が支援する研究過程の縮図的活動」は,自己学習力の育成(自己制御学習:self-regulated learning)において効果的であること等が分かった. 以上の考察より,真正資源を用いた学習支援を有効に進めるため,教師と専門家が共同で生徒の学びを支援する「インターネットを用いた学びの共同体(Collaboration for Learning with the Internet:略称CLI)」を提案した.CLIにおいては,専門的な研究に関する共同体への教師の参加と,学校教育に関する共同体への専門家の参加が同時に成立し,教育を実践する新しい共同体が形成されることが分かった. 本研究の成果を,東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士論文「大学・研究機関からの学校教育支援活動のあり方に関する実証的研究」(平成15年1月)にまとめた.
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