下部側頭葉皮質IT野における階層神経細胞結合モデルと自己組織化学習
Project/Area Number |
12878057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent informatics
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
堀口 進 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (60143012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山森 一人 宮崎大学, 工学部, 助教授 (50293395)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 神経細胞結合モデル / フィードフォワード的階層構造 / 自己組織化学習方式 / 第1次視覚野 / 下部側頭葉皮質IT野 / 部分再学習法 / 階層構造神経結合モデル / 自己組織化学習 / V1野-IT野 / フィードフォワード自己組織化学習 / 自己組織化実験 |
Research Abstract |
生理学的研究により、第1次視覚野(V1野)には方位選択性細胞が存在し、下部側頭葉皮質IT野には単純な幾何学図形に選択的な特徴抽出細胞が存在する事が明らかになっている。しかしながら、V1野からIT野に至る神経結合や学習方式については未だ明らかになっていない。本研究では、階層構造の自己組織化神経結合モデルの学習によって、単純な幾何学図形に選択的に反応するIT野の神経結合モデルの構築とその学習が可能であることを明らかにした。ここでは、自己組織化学習方式実験により中程度に複雑な視覚パターンに対するIT野のコラム構造細胞の活性反応について詳しく検討した。その結果、階層構造を持つ神経結合モデルと自己組織化による学習により、V1野では方位選択性を持つ細胞、IT野では特定の単純な幾何学図形に選択的に反応する細胞を自己形成できる場合があることが分かった、単純な幾何学図形を用いた学習シミュレーションにより、幾何学図形に対して選択性のあるノードが競合層に形成されることを明らかにした。シミュレーション結果と生理学的知見との対比については、V1野モデルに関してはノードの応答特性およびノードに対する最適方位の競合層内における分布状態について、生理学的知見と定性的に一致した結果を得ることができた。V1野-IT野神経結合モデルについては、中程度に複雑な図形に対して選択的に反応するノードが、IT野に相当する第2競合層に自己形成されることは、生理学における実験報告と一致する。しかしながら、一つのノードが複数の図形に対して最大の反応を示し、異なる特徴を持つ図形に対して競合層における反応領域の住み分けが不完全であるなどの問題があることも分かった。提案した階層構造の神経結合モデルは、第1競合層の学習後に第2競合層の学習を行なう自己組織化プロセスを仮定した。これに対して、実際の生体では出生直後から成体に至るまで、網膜に入るパターンの複雑さや、脳自体の物理的な構造は変化することがなく、その学習プロセスは一貫している。これらのことを考慮したネットワークモデルとその学習アルゴリズムに関しては今後の課題である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)