数論的幾何学に関するドイツとの国際共同研究に関する企画調査
Project/Area Number |
12894002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上野 健爾 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40011655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 一宏 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 講師 (00229064)
黒木 哲徳 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (90022681)
桂 利行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40108444)
江口 徹 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20151970)
砂田 利一 東北大学, 大学院・理科学研究科, 教授 (20022741)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 数論幾何学 / スペクトル幾何学 / 共形場理論 / ハイゼンベルク代数 / カラビ・ヤウ多様体 / モジュライ空間 / アーベル曲面 / K3曲面 |
Research Abstract |
数論幾何学は、代数幾何学、数論、複素幾何学、スペクトル幾何学を結びつける役割をし、さらに、理論物理学の超弦理論とも密接な関係をもつ。本研究ではこうして観点に立ち、数論幾何学と数理物理学との関係を重点的に追求した。特に、アーベル的共形場理論の数論幾何学的構造を、代数曲線もモジュライ空間の境界上から考察することを試みた。アーベル的共形場理論は無限次元グラスマン多様体の理論を使うと明解な理論を構成できるが、曲線の退化に関しては理論が複雑になる。そこで、土屋・上野・山田による非アーベル的共形場理論の構成をハイゼンベルク代数と頂点作用素代数を使って定式化し直すことによって、アーベル的共形場理論が構成できることを示し、それを使って退化との関係を明確にした。この結果により、モジュライ空間の境界での挙動はアーベル的共形場理論と非アーベル的共形場理論とで異なることが判明し、従来の予想を修正する必要があることが分かった。さらに、以上の理論は整数環上で定式化でき、数論幾何学的に取り扱うことができることを示した。また、桂のグループはアーベル曲面やK3曲面のモジュライ空間をArtin-Mazur形式群を使って調べ、正標数の場合形式群の高さによって、モジュライ空間を精密に分割して考察できることを示した。この結果はさらに一般次元のカラビ・ヤウ多様体のモジュライ空間に拡張できることが期待される。 以上の具体的な研究とともに、共同研究に関して具体的な協議をドイツとの数学者と行った。特に、フンボルト大学のBruening教授と共同研究で取り上げるべき題材と研究方針に関して意見を交換し、スペクトル幾何学、ベクトル束やカラビ・ヤウ多様体のモジュライ空間の数論幾何学的研究、p進幾何学的観点からのモジュライ空間の研究に重点をおいて共同研究を進めることで合意した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)