Project/Area Number |
12894005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒田 和明 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00242165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 静児 国立天文台, 宇宙計量部門, 助教授 (40301725)
藤本 眞克 国立天文台, 宇宙計量部門, 教授 (90107475)
大橋 正健 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80213833)
坪野 公夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10125271)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 重力波 / 高感度レーザー干渉計 / 一般相対論 / 重力波観測網 |
Research Abstract |
重力波検出が可能になれば、重力波そのものについて一般相対論から予測される位相速度や偏波成分について検証ができ、重力波源については、コンパクト星のダイナミクス、分布などの統計、絶対距離がわかる。また、重力理論そのものの検証も可能である。このように、物理的にも天文学的にも重力波の検出は画期的な知見をもたらす。このような重力波を直接検出するために、現在、米国、欧州などでkmスケールの高感度レーザー干渉計が建設されている。重力波の発生源の位置を特定するためには、最低3基の同程度の感度を有する独立な検出器が必要であるが、位置の決定精度向上のためには、アジア・オセアニア地域に1基あることが必要である。このため、日本、オーストラリアそれぞれが独自のkmスケール干渉計計画を有している。しかし、近年の国家財政の緊迫状況から、独自に建設を進めるより共同建設の方が実現性が高く、また、建設コストの廉価な国・地域を選択すればさらに実現性は高まるという判断のもとに、これらの地域での共同研究を進めることが本研究の目的であった。このための第一段階として、オーストラリアの研究グループを日本に招き、日本側の建設予定地視察を含め、日本に建設する場合の得失について検討を加えた。第二段階では、日本側がオーストラリア側の建設予定場所の視察・調査を含め、研究室の訪問を行い、技術協力に関する検討を行った。以上の結果、それぞれが重力波検出器建設のために協調することを確認し、互いの優位な技術を中心とする協力を進めるための覚書の締結に至った。ここで締結した覚書に基づく共同研究を進めていくことにより両者の研究のさらなる発展が期待される。この意味でこの調査研究の成果は意義のあるものである。
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