Project/Area Number |
12897012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松浦 成昭 大阪大学, 医学部, 教授 (70190402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥 直人 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (10167322)
門田 守人 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00127309)
東山 繁樹 大阪大学, 医学部, 助教授 (60202272)
鈴木 信太郎 愛知県心身障害者コロニー・発達障害研, 究所, 部長 (20128432)
鍋島 一樹 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (40189189)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 癌の転移 / 接着分子 / 転移の臓器特異性 / インテグリン / カドヘリン / 基質分解酵素 / 増殖因子 |
Research Abstract |
本研究は8名の分担研究者から構成されており、臨床医、病理医、基礎医学者を包含している。各自の専門領域で癌の転移の実熊調査、癌の転移のメカニズムの調査、転移における接着分子の役割の調査を行い、公開シンポジウムの形で成果の報告会を行った。 癌の死因調査の研究から、多くの場合、原発巣に対しては手術(一部は放射線療法)で制御されていたが、遠隔転移の形で再発し、治療に抵抗し、死亡していた。リンパ節再発も見られたが、大部分は血行性転移、一部の癌では播種性転移が問題と考えられた。転移の部位は剖検時には複数臓器で多岐に渡っていたが、初再発部位としては肺、肝、骨、脳がほとんどで、これらの部位への転移の制御が出来れば、癌は再発せず克服される可能性があるとも考えられた。また、転移には癌の種類による臓器特異性が存在し、血流の方向だけでは説明できず、"Seed and Soil"(種と土壌)の関係が再確認された。 癌の転移の成立には多くのステップがあり、各ステップで様々な分子の関与が考えられる。理論的にはいずれか1つを強力に阻害できる手段を開発すれば、癌の転移は制御しうることが考えられる。この観点からは多くのステップの中で現実的には転移の後半、すなわち二次臓器に目を向けざるを得ない。ここで、最も重要な分子の1つが接着分子と考えられる。癌細胞と血管内皮細胞、癌細胞と細胞外基質、癌細胞と間質細胞、など様々な細胞接着が二次臓器では起こっており、癌の臓器特異性を説明する有力な鍵と想定される。そして、細胞接着は単に接着という機能のみならず、細胞の運動、細胞外基質の分解、細胞の増殖の過程の基礎ともなっていることが報告された。動物実験において、接着分子を制御することにより、癌の転移を抑制できることが、複数の研究者から報告された。今後、ヒトの癌組織を用いた調査研究ならびにより転移の制御に向けた大きな取り組みの必要性がコンセンサスとして得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)