Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊島 陽子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (40158043)
田中 一馬 北海道大学, 医学部, 教授 (60188290)
須藤 和夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (20111453)
大岩 和宏 郵政省通信総合研究所, 室長(研究職)
船津 高志 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00190124)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究は単細胞生物を用いた細胞運動研究の新たな方向性と,協力体制のありかたを探ることを目的とし,酵母,粘菌,クラミドモナスなどの異なる生物種を用いて研究を行っている研究者間で,現在の研究上の問題点と今後の展望を議論した.生体内ではミオシン,ダイニン,キネシンなど,多数のモーター蛋白質が他の多くの蛋白質と協調しながら食作用,走性運動,鞭毛運動などの多様な動きを作り出している.班員間の議論の結果,今後の研究は,特定の細胞運動現象にかかわる複数のモーター蛋白質と,それらと相互作用する蛋白質群を一つの機能集団(モーターモジュール)としてとらえ,その全構成蛋白質を網羅すると同時に,それぞれの生体内動態を解明することが必要であると結論された.さらに,その目的に向けて,ゲノム構造が比較的簡単で,分子レベルの解析が進んでいるモデル単細胞生物を使って,生物学的方法と物理学的方法を統合した研究を進めることが必要であると考えられた.生物学的方法としてはゲノム情報をもとにしたゲノム・プロテオーム解析と各種遺伝学的方法,物理学的方法としては,最近急速に発展している細胞内分子のイメージング技術と分子操作技術のさらなる開発が重要であると認識された.さらに,それらの研究を有機的に結合することができる研究体制を確立することが最も重要なことと考えられるため,特定領域研究(B)の研究領域を申請した.そのような領域の設立は研究者間の緊密な連携を可能にし,細胞運動機構の研究は飛躍的に進歩するものと期待される.本企画研究においては,その申請の準備として,各班員が各分野の将来の研究計画を提案するとともに,それらをもとにして領域申請の冊子を作製した.また,研究上の具体的課題を議論するため,海外研究者を招いて会議を行った.
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