Ifチャネルを指標としたヒトES細胞由来ペースメーカ細胞分取と自動能の分子基盤
Project/Area Number |
12J00001
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
森川 久未 鳥取大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ペースメーカ細胞 / ヒトES細胞 / HCN4 / Ifチャネル / 分化誘導 / 心筋細胞 / 自動能 / 可視化 |
Research Abstract |
今年度は、ヒト胚性幹(ES)細胞由来ペースメーカ細胞の分取精製法の確立に関して重点的に研究を行った。 まず、ヒトHCN4遺伝子を含むBACベクターを使用し、HCN4遺伝子のスタートコドン部位にGFPをノックインしたBACベクターを作製した。続いて、作製したBACベクターをヒトES細胞(KhES-1細胞)へ遺伝子導入し、導入株81株を樹立した。樹立したほぼ全ての細胞株で、心筋拍動部位でのGFP発現を確認することができた。その中から、最も発現の強い5株を選び、GFP陽性細胞を分取し解析したところ、HCN4を発現し、ペースメーカ型の自動能を有していた。したがって、今回樹立したヒトES細胞株からヒトペースメーカ細胞を分取できることが分かった。 さらに、マウスES細胞由来HCN4陽性ペースメーカ細胞について、以下の研究成果を得ている。 (1)Caイメージングと多点電極を用いた解析から、このペースメーカ細胞が他の作業心筋細胞を駆動するペースメーカ機能を有することを見いだした(論文準備中、国際特許出願済)。(2)エピジェネティック制御因子、ヘテロクロマチンプロテイン1γの発現量変化により、効率的に心筋細胞を誘導できることを発見した(Morikawa et al, BBRC, 2013.日本心電学会誌最優秀論文賞受賞)。(3)細胞表面抗原であるプリオンタンパク質を利用し、ES細胞の心筋分化誘導系から、遺伝子改変なく心筋細胞を単離できることを見いだした(Fujii et al, Circ J, 2012.日本循環器学会雑誌最優秀賞受賞)。 本研究成果により、ヒトペースメーカ細胞の分取が可能になるとともに、ペースメーカ細胞の誘導、分取法の改善および特性の解析を進めることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)