催眠による痛みに対する破局的思考への介入効果に関する研究
Project/Area Number |
12J00483
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Clinical psychology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安達 友紀 大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 痛み / 痛みに対する破局的思考 / 催眠 / 破局的思考 |
Research Abstract |
本研究の目的は痛みに対する「破局的思考」と呼ばれる要因への催眠による緩和効果を実証的に解明することであった。採用第2年度は, 慢性の痛みの患者を対象とした介入研究を実施し, 痛みに対する破局的思考の催眠による緩和効果を検討した。特別研究員は2013年8月から2014年3月までの期間に米国University of Washington, Department of Rehabilitation Medicineへ渡航し, 慢性の痛みのある脊髄損傷患者および多発性硬化症患者を対象とした無作為比較試験においてデータ収集を行った。本臨床試験は目標参加者数144名を自己催眠プラス認知療法群, 自己催眠群, 認知療法群, コントロール群の4群に無作為割り付けし, 催眠の痛みに対する効果を検証するものである。特別研究員はプロジェクトの主導者であるMark Jensen博士から, 痛みのある状態での自己効力感の程度を測定するPain Self-Efficacy Questionnaireを評価項目に加えることを依頼し許可を得た。催眠は痛みの症状緩和だけでなく, 痛みのコントロール感や治療への満足感といったポジティブな副作用があることが報告されており, 催眠によって個人の自己効力感が向上することが想定される。催眠による治療の影響力が痛みに対する破局的思考と自己効力感どちらでより大きいかを合わせて検討することにより, 催眠の効果の明確化および介入の適正化につながると考えられる。また, 昨年度実施済みの慢性の痛みを有する患者24名を対象とした催眠による痛みに対する破局的思考の緩和効果の実験について論文化中である。平成26年5月を目途に, International Joumal of Clinical and Experimental Hypnosisへ投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外渡航により, 当初の研究計画より質の高いデータを収集することが可能になった。第1年次に取得したデータの論文化にも目途がついたことから, おおむね順調な進展をしたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
海外でデータ収集を実施した結果, 当該臨床試験が終了する2018年まで収集が完了したデータが得られないという問題点がある。他の研究課題でも共同関係にある米国の受け入れ先研究者と定期的に連絡を取り, 論文化のタイミングを決定することとする。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)