タンパク質機能の阻害・活性化を制御する機能性化学プローブの開発
Project/Area Number |
12J00880
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉村 彰真 大阪大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | タンパク質二量体形成 / BL-tag / 上皮成長因子受容体 / 活性化制御 / 光感受性保護基 / タンパク質 / β-ラクタマーゼ / 二量体形成 / 機能制御 |
Research Abstract |
生体は、周囲の環境に適応する際に細胞内、そして細胞間において情報伝達を行う。これは「シグナル伝達」と呼ばれ、多くのタンパク質が関わっている。シグナル伝達は非常に複雑であるため、いまだに未解明点が多く、新たな研究ツールの開発が求められている。そこで申請者は、狙ったタンパク質の二量体化を人工的に形成させることによって、シグナル伝達を任意に制御できるシステムの開発を試みることにした。 本研究では上皮成長因子受容体(EGFR)をターゲットにしたEGFRはリガンドであるEGFが結合すると二量体化し、活性化してシグナル伝達が引き起こされることが知られている。そこで、申請者が所属する研究グループで開発されたBL-tagシステムをEGFRに融合し、BL-tag同士を結合させて二量体化させる分子を用いることによってEGFR活性化を制御することを試みた。その結果、EGFRの二量体化を誘導して活性化させることに成功した。これによってEGFRの細胞内移行が確認され、さらには葉状仮足と呼ばれる突起状の骨格が細胞表面から確認された。これは、EGFRが活性化されることによって下流のシグナル伝達も続いて活性化されたことが考えられる。葉状仮足が形成されることによって、細胞の遊走や増殖が引き起こされることも確認できた。 さらに、詳細にシグナル伝達の解析を行うためには、活性化の時空間制御ができる技術も必要となる。そこで、タンパク質同士を繋ぐ分子に光感受性保護基を導入することを考えた。これによって、タンパク質二量体形成を光照射によって誘導することが可能になると考えられる。実際にこの分子を用いて実験を行うと、EGFRの二量体形成、そして、その下流シグナルの伝達を光によって制御することに成功した。今後、狙った細胞さらには細胞内の特定の箇所に発現するタンパク質を活性化させることも可能であると考えられ、生物学研究における強力な研究ツールになることが期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)