オリビン型遷移金属酸化物における新規電子物性の創成及びその解明
Project/Area Number |
12J01989
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物性Ⅱ(磁性・金属・低温)(実験)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
本田 孝志 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Mn_2GeO_4 / マルチフェロイクス / オリビン構造 / 強磁性強誘電体 / 中性子散乱 / 高圧実験 |
Research Abstract |
本特別研究員は、平成23年度にオリビン構造を有するマンガン酸化物Mn_2GeO_4において強磁性かつ強誘電性を示すマルチフェロイック特性を示すことを発見し、平成24年度には国内研究機関(KEK-PF)や海外の研究機関[PaulScherrerlnstitut(スイス)及びlnstitutLaue-Langevin(フランス)]において放射光X線回折及び中性子線回折といった手法を用いた微視的な結晶・磁気構造測定を行い、同マルチフェロイック特性の起源を明らかにした。 平成25年度には、電場による磁化制御の観点から電磁場下偏極中性子回折実験をフランスlnstitutLaue-Langevinにおいて行い、ミクロな観点でのらせん磁気構造の電磁場応答や、格子整合な磁気構造における電場応答を観測した。この研究に関しては、今後、補足のデータを加えて、公表していく予定である。 また、オリビン構造における主な相互作用は鎖間のMn-O-Mnの超交換相互作用であることから、この相互作用を変調させ物性の変化を見るために、物理的圧力下実験を行った。その結果として、約6GPaのところで格子非整合-整合相転移が発現することを観測した。これは加圧することでボンド長が短くなり磁気相互作用の変化により、らせん磁気構造の回転角が変調されたものと示唆される。これらの結果は化学的圧力であるSi置換による結果とは大きく異なり、その原因として物理的及び化学的圧力が主に影響を与えるパラメータが、ボンド長、ボンド角とそれぞれ違うためである。本研究対象物質におけるマルチフェロイック特性は、ボンド角によって大きく制御できることから、他のオリビン構造においても元素置換等によってボンド角を変調させることで新規磁気転移相が現れる可能性を示唆した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] pressure effect on magnetism and multiferroicity in Mn_2GeO_42014
Author(s)
T. Honda, T. Aoyama, J. S. White, Th. Strassle, L. Keller, M. Kenzolmann, F. Honda, A. Miyake, K. Shimizu, Y. Wakabayashi, T. Kimura
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Journal Title
Physical Review B
Volume: vol.89
Issue: 10
Pages: 104405-104405
DOI
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Peer Reviewed
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