遷移金属dバンドを利用した太陽電池吸収層の設計指針の構築
Project/Area Number |
12J03018
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
片山 翔太 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 中間バンド型太陽電池 / 酸化亜鉛 / パルスレーザー堆積法 / 配向膜 / 二価スズ複合酸化物 / 酸化物半導体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では中間バンド型太陽電池の一つとして,バンドギャップ内に遷移金属元素のd軌道に由来する準位を導入した吸収層を用いる,dバンド型太陽電池に注目している.第二年度までには酸化亜鉛をホスト半導体とした吸収層材料の合成,評価を行った.一方,中間バンド型太陽電池において,その吸収層はp型およびn型半導体と接合して用いられる.太陽電池の特性は接合する半導体の組合せに依存し,その設計には適切な材料選択が求められる.しかしながら,酸化物において高い正孔易動度を示すp型半導体は酸化銅(I),酸化スズ(II)等の少数の系に限られ,新規p型伝導性酸化物の探索が望まれる.そこで本年度の研究では,酸化スズ(II)に類似した価電子帯構造が期待される二価スズ複合酸化物に注目した.なかでもその電気伝導性が未解明な系に対して,第一原理計算による物性予測を行うとともに実際に試料合成,評価を行った. 電子状態計算の結果,二価スズ複合酸化物はその価電子帯上端におけるスズの5sp軌道の寄与が大きく,酸化スズ(II)同様の特徴を有することが判明した.また,二価スズ複合酸化物の多くは可視光域に光吸収端を有する半導体であることが予測された.なかでもチタン,ニオブ,タングステンとの複合酸化物はその価電子帯上端のバンド分散が比較的大きく,高い移動度を示すp型酸化物としてのポテンシャルが示唆された.一方,ニオブ酸スズのエピタキシャル薄膜および焼結体を用いた評価実験の結果,ドーピングを施した試料においてもp型伝導性の発現は確認されなかった.この原因を明らかにすべく,結晶中の点欠陥形成の理論的検討を行ったところ,ニオブ酸スズにおいては正孔ドープに対する補償欠陥となる酸素空孔の形成エネルギーが低く,正孔濃度の増加が困難であることが示された.これは,酸素空孔が比較的形成されにくくp型伝導性を示すSnOとは大きく異なる傾向である.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)