変分原理に基づくDirac方程式の解法の開発とその相対論的平均場計算への応用
Project/Area Number |
12J03429
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷村 雄介 東北大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Dirac方程式 / variational collase / fermion doubling / 相対論的平均場理論 / 密度汎関数理論 / 原子核の変形 / 原子核の対相関 / 変分原理 / variational collapse |
Research Abstract |
本研究では、3次元実空間表示を用いた相対論的平均場計算の方法の確立を目指している。これを実現するには、Dirac方程式を3次元の実空間表示で解く必要があるが、そのために解決するべき困難が2つ存在する。一つがvariational collapse, もう一つがfemion doublingと呼ばれる問題である。前年度までに、これらの2つの困難を解決して、空間対称性を仮定しない実空間での相対論的な自己無撞着計算を世界で初めて実現した。これは、不安定核の構造や励起モードの、柔軟で効率の良い記述に向けた大きな進歩である。 当該年度に実施した研究内容は以下に挙げる通りである。 1. 前年度に開発した基底状態の計算コードを改良し、原子核の四重極変形に拘束条件を課した計算を行えるようにした。このような計算は、核の変形や核分裂に関する性質の議論において、また、平均場近似を越えた計算のインプットとして重要なものである。 2. 上記1と並行して、陽子―中性子対相関に関する研究も行った。同種核子同士の場合とは異なり、陽子―中性子間の対相関にはアイソスピンー重項(T=0)と三重項(T=1)チャンネルの競合が起こることが議論されている。本研究では、sd殻及びpf殻のN=Z奇々核に対して芯核+陽子+中性子の構造を仮定し. T=0, T=1両方の対相関を含んだ3体模型計算を行った。J^π=0^+状態とJ^π=1+状態のエネルギー、磁気双極子遷移、ガモフ・テラー遷移確率について、3体模型が定性的または定量的に観測を再現することと、2種類の対相関の競合が原子核のこれらの性質に与える影響を示した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)