酵母の有機溶媒耐性・多剤耐性における転写因子の機能解明
Project/Area Number |
12J03819
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied microbiology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西田 奈央 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有機溶媒耐性 / 多剤耐性 / 酵母 / ABCトランスポーター / 細胞壁タンパク質 / 転写因子 / ストレス応答 / シグナル伝達 / 細胞壁 |
Research Abstract |
前年度は酵母の有機溶媒耐性に関与する因子の決定を行い、ABCトランスポーターや細胞壁タンパク質を決定した。当該年度は、野生株の酵母が有機溶媒ストレスを受けた際に、決定した有機溶媒耐性因子を上昇させるストレス応答経路の決定を行った。さらに経路内の相同な転写因子の機能に着目し、機能の差別化を行なった。 有機溶媒耐性への関与を明らかにしたABCトランスポーターPdr10p、Snq2p、Yor1p、及び転写因子Pdr1pは、多剤耐性に関わるPDR経路の構成因子であることから、PDR経路の有機溶媒ストレス応答への関与を調べた。PDR経路の因子が有機溶媒耐性に関与することを示し、多剤耐性で働くPDR経路が有機溶媒への応答にも関わることを明らかにした。 次に、有機溶媒に応答して細胞壁タンパク質をコードするMSC3、YNL190Wを誘導発現する経路を探索した結果、PDR経路とは独立に、cell wall integrity (CWI)経路で制御されることが分かった。CWI経路の細胞壁センサーや転写因子は複数あるが、特に細胞壁センサーwsc3p、Mid2pや転写因子Swi4p、Swi6pの関与を明らかにした。 さらに、PDR経路で機能する転写因子PdrlpとPdr3pは、遺伝子重複から生じた相同遺伝子であり、多剤耐性において重複した機能を持っている。しかし今回、有機溶媒ストレスへの応答に対してはPdrlpとPdr3pの作用に違いがあることを見出した。pdrlΔ、pdr3Δの欠損株を使用して有機溶媒ストレス時の下流の転写量を調べたところ、Pdr3pは関与するがPdrlpは関与しないことを示した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)