フラビンを基本骨格とする光学活性高分子の合成とキラル材料への応用
Project/Area Number |
12J04919
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩花 宗一郎 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リボフラビン / 光学活性高分子 / センシング材料 / 光学分割材料 / キラル / 不斉酸化 / 高分子触媒 |
Research Abstract |
これまでに申請者は、光学活性なリボフラビン部位を主鎖に有する高分子(poly-1)の合成に成功し、poly-1がキラルな超分子会合体を形成することを見出している。本研究では、リボフラビンの特徴を活かした蛍光センシング材料の開発を目指し、リボフラビン誘導体およびpoly-1を含むポリ塩化ビニルのフィルム(Film-A)を作製し、種々の有機化合物の蒸気下に静置して、フィルムの色と蛍光の変化を観察した。その結果、Film-Aは紫色で蛍光を示さないのに対し、イソプロピルアミンなどの第一級、第二級アミンの蒸気に曝露すると速やかに黄色へと変化し、510nm付近にピークトップを有する鮮やかな黄緑色の蛍光を発することが分かった。一方、第三級アミンやアルコールのような化合物の蒸気に対しては、一時間後も色および蛍光変化はまったく観測されなかった。すなわち、Film-Aは第一級、第二級アミン蒸気を選択的に色変化および蛍光発光により検知できるセンシング材料として働くことを見出した。さらに、キラルな一級アミンである1-phenylethylamine蒸気下で、フィルムの吸収および蛍光スペクトルの変化を測定したところ、S体のアミンがR体より2.5倍速く反応することを見出し、アミン蒸気のキラリティーをも識別できることを明らかにした。 また、リボフラビンを用いた光学分割材料の開発を目的に、リボフラビンを出発原料として用い2から5段階の反応を経て、種々のリボフラビン誘導体を化学結合によりシリカゲルに固定化した充填剤を調整した。これらの充填剤をHPLC用キラルカラムとして用い、その光学分割能をHPLCにより評価したところ、6-ヘリセン誘導体や2,2,2-trifluoro-1-(9-anthryl)ethanolなどのいくつかの芳香族化合物のラセミ体を光学分割できることを見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)