膜を超えた情報伝達:細胞表層ストレス応答システムに対する新視点からのアプローチ
Project/Area Number |
12J05188
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
檜作 洋平 京都大学, ウイルス研究所, 特定助教
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Project Period (FY) |
2012 – 2014-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 表層ストレス応答 / 大腸菌 / 膜内切断プロテアーゼ / PDZドメイン / 分子生物学 / 構造生物学 / 生化学 |
Research Abstract |
本研究計画では、大腸菌における表層ストレス応答の主要な経路であるσ^E経路ストレス応答を対象とし、膜を越えて情報伝達を行うというユニークな細胞表層ストレス応答システムを理解することを目的とした。 昨年度は好熱菌Aquifex aeolicusのRsePホモログ(AaRseP)のPDZ-NCドメイン(PDZタンデム)の結晶構造解析及び大腸菌RseP (EcRseP)を用いた生化学的機能解析を行い、いくつかの結果に基づき、PDZタンデムが膜表面においてゲート様の構造(PDZポケット)を形成し、DegSによって切断されたRseAのペリプラズム領域のサイズを感知して膜貫通領域の活性部位へ基質を取り込むような、サイズ排除フィルターとして機能するというモデルを提案したことを報告した。 本年度は引き続き解析を進め、細胞膜上で実際にRseP PDZドメインがどのような配向を取っているかを調べるため、システイン置換体を用いた特異的修飾試薬による修飾実験を行ったところ、予測構造によく合致する結果を得た。さらにEcRsePのPDZ-Nに特異的な小さなα-Helix構造(Capping Helix)に着目し、その欠失変異や点変異が基質切断制御異常を引き起こすことや、全長RsePの生体中におけるTrypsin感受性が変化することを新たに見出した。これはPDZ-N, -Cドメイン間の配向変化等を含むPDZドメインのグローバルな構造変換を引き起こすことを示唆する結果である。これらの結果は、Capping Helixを介して引き起こされるPDZ-NCタンデムの構造変換によりPDZタンデムのサイズ排除ブイルター機能が調節され、過去の知見から示唆されてきた、DegS非依存的な未知のシグナル伝達経路の活性化を実現させている可能性を示唆する。本研究内容については国際学術雑誌Structureに掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)