ミクログリア活性化制御機構におけるプログラニュリンの役割に関する研究
Project/Area Number |
12J07548
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 良法 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | プログラニュリン / ミクログリア / リソソーム / 加齢 / TDP-43 / リポフスチン / p62 / 外傷性脳傷害 / TGFβ1 / mTORC1 |
Research Abstract |
加齢に伴うPGRNに起因する障害とリソソームの関係を調べるために、10週齢と90週齢の野生型(WT)マウスとPGRN遺伝子欠損(KO)マウスを用いて検討を行った。WTマウス、KOマウス共に加齢に伴うミクログリアの形態的な変化(活性化)が観察された。大脳皮質においてミクログリアマーカーであるIbal陽性の細胞数は群間で差が認められなかったが、ミクログリアマーカーでリソソーム関連タンパク質であるCD68の免疫反応性は90週齢のKOマウスで亢進した。さらに、リソソームマーカーであるLamp1の免疫反応性やリソソーム関連タンパク質の遺伝子発現量も90週齢のKOマウスで亢進した。一方で、アストロサイトのマーカーであるGFAPの免疫反応性も90週齢のKOマウスで亢進した。以上の所見はリソソーム病である神経セロイドリポフスチン症(NCL)のモデルマウスで脆弱性を示す視床の後内/外側腹側核(VPM/VPL)で特に顕著であった。さらにVPM/VPLでは90週齢のKOマウスで生存神経細胞数が減少し、グリア細胞で主要に産生される細胞傷害性因子の発現が亢進していた。また、90週齢のKOマウスではオートファジー・リソソーム分解系で特異的に分解される基質であるp62が神経細胞、グリア細胞で蓄積していた。同時に、TAR-DNA binding protein (TDP)-43の細胞質内蓄積が神経細胞に認められ、p62と共局在していた。一方で、リポフスチンの顕著な蓄積もミクログリアにおいて確認された。その他、90週齢のKOマウスでは大脳皮質の外側部においてNCLの特徴の1つである髄鞘の欠損が認められた。以上のことから、PGRNはリソソームの機能を維持することで、加齢に伴う神経炎症、神経細胞におけるTDP-43の細胞質内蓄積、NCL様の病理に対して抑制的に作用することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(抄録なし)
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)