情報を用いたフィードバック制御による熱機関と低温実現の理論的評価および実験
Project/Area Number |
12J08593
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
数理物理・物性基礎(実験)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 創祐 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 非平衡統計力学 / 情報熱力学 / 情報理論 / シグナル伝達 / フィードバック冷却 / 熱力学第二法則 / E. coli / transfer entropy / 熱力学 / 熱力学二法則 / 情報流れ / Bayesian network / 統力学基礎論 / 大腸菌走化性 / 適応 / フィードバック制御 / 情報 / 熱力学第三法則 / ベイジアンネットワーク / 統計力学基礎論 / 冷却 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は, フィードバック冷却中の情報量と揺らぎの関係を, 情報を含んだ熱力学第二法則から議論するという観点から, 生体内のシグナル伝達の研究を主に行った. 特にE. coli(大腸菌)の走化性(chemotaxis)におけるシグナル伝達中の, 受容体のメチル化とキナーゼ活性間のフィードバックループに着目して, 次の事実(i)-(iv)を発見した. (i) フィードバックのあるシグナル伝達によって適応(adaptation)を行う際の、外界のノイズに対する信号通信のロバストさ(通信の正確性)と情報の輸送(移動エントロピー, transfer entropy)の間に、情報熱力学不等式を構築することができる. (ii)人工的な通信の情報理論であるShannonの第二定理(noisy-channel coding theorem)と, 情報熱力学関係式の間にアナロジーが成り立つ. (iii) 生体内シグナル伝達の通信の正確さを, 情報-熱効率(フィードバック冷却効率)の観点から定量的に議論でき, E.coliのシグナル伝達モデルで数値的に効率を確かめられる. (iv) E. coli走化性のシグナル伝達においては, 全体の熱機関としての効率は低く散逸的であるが, 情報熱効率の観点からは高い効率である. これらの事実を論文にまとめて, 発表を行った. また, 情報と熱力学に関する基礎理論の研究を行い, 自律的なMaxwellのデーモンの研究や, causal network上の情報-熱力学の研究を進展させた. このように, 本研究課題「情報を用いたフィードバック制御による熱機関と低温実験の理論的評価および実験」の研究によって, 情報と冷却, 熱力学の普遍的な関係が明らかとなり, 生体内にも使える議論になってきている. 理論的な評価において非常に目覚ましい結果を上げたといえる.
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(28 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 情報理論と小さな系の熱力学2014
Author(s)
伊藤 創祐
Organizer
第一回若手勉強会「非平衡統計力学の基礎理論」
Place of Presentation
慶応義塾大学(神奈川県横浜市)
Year and Date
2014-08-06 – 2014-08-08
Related Report
Invited
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-