環境変動に対する底生生物の応答様式の解明:生痕化石からのアプローチ
Project/Area Number |
12J08818
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Stratigraphy/Paleontology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
泉 賢太郎 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 生痕化石 / 海洋プランクトン / 微化石 / 糞粒 / サイズ / 底生生物 / Phymatoderma / 堆積環境 / 地球化学分析 / 摂食様式 / 初期続成 |
Outline of Annual Research Achievements |
顕生代の地球表層環境変動に対する底生生物の応答様式を評価するために,平成24年度・25年度に引き続きPhymatodermaという生痕化石を対象として研究を行った.これまでと同様,底生生物の餌となる植物プランクトンの多様化が海洋底生生物にどのような影響を与えたのか,という課題に着目した.Phymatodermaは海洋無脊椎動物の糞粒で構成される生痕化石であるため,上述の課題解明のために最適な研究材料である. 平成26年度は,三浦半島に分布する新生代深海堆積物(葉山層群,三崎層)で新たに野外調査を行い,Phymatodermaの標本を入手した.特に三崎層での調査の結果,Phymatoderma形成生物を特定する上で重要な証拠を発見した.昨年度までに既に採取していたPhymatodermaの標本も合わせて,平成26年度に調査した標本のサイズ分布の計測と糞粒中の微化石の観察を行った. 三崎層での調査の結果,放射状の独特な構造が発見された.この構造は,ユムシという動物が海底堆積物を摂食した際に形成される摂食痕と非常に類似している.このことから,少なくとも三崎層のPhymatodermaについては,深海ユムシが排泄した糞粒である,と結論づけた.サイズについての結果は,昨年度までの結果を補強するものとなった.つまり,Phymatodermaのサイズはペルム紀~第四紀にかけて増大していることがわかった.また,糞粒中の微化石観察の結果,珪藻・浮遊性有孔虫・不定形の有機物などが観察された. 3年間の研究成果を統合すると,Phymatodermaサイズの大型化は,中生代に起きた植物プランクトンの多様化に伴って底生生物の利用可能な餌資源が増大した結果であると解釈される.糞粒中に見られる微化石が中生代と新生代で異なり,それぞれの時代に卓越していたプランクトン群集であることも,この解釈を支持する.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(28 results)