H(2s)生成断面積測定で探る多電子励起分子の崩壊ダイナミクス
Project/Area Number |
12J08823
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
熊谷 嘉晃 東京工業大学, 大学院理工学研究科(理学系), 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 原子分子 / 放射光 / 多電子励起分子 / 光励起 / 中性解離 / 準安定水素原子 / 飛行時間測定 / 真空紫外光 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 『光励起による分子のH(2s)生成断面積測定により, 多電子励起分子の崩壊ダイナミクスを明らかにする』ことである. 平成25年度の研究成果を, 以下にまとめる. ■H(2s)生成断面積の絶対値化法の確立 1. これまで, 光励起によるH(2s)生成断面積は相対値として, 入射光子エネルギーに対し測定されていた, 本研究において, 水素分子を標的としたリファレンス測定により, 装置定数を求め, H(2s)生成断面積を絶対値化する手法を確立した. ■二電子励起メタン分子, アンモニア分子に関する研究成果 2. 光励起によるメタン分子およびアンモニア分子のH(2s)生成断面積を絶対値化した. 3. 絶対値化されたH(2s)生成断面積およびH(2p)生成断面積を定量的に比較することにより, 二電子励起メタン分子およびアンモニア分子の崩壊過程において, 二電子励起状態間の非断熱遷移過程が大きく寄与している可能性が示唆された. 本研究により, 多原子分子の二電子励起状態の崩壊過程に関する重要な知見が得られた. 4. 光励起によるメタン分子およびアンモニア分子のH(2s)生成断面積に関する研究成果(1-3)の内容をまとめ, J, Chem. Phys. 139 (2013) 164307へ論文を投稿し, 報告した. ■二電子励起アセチレン分子に関する研究成果 5. 光励起によるアセチレン分子のH(2s)生成断面積を測定した, ただし, 直線偏光された放射光を用いることで, アセチレン分子の励起状態の対称性(Σ or TI)毎に分離したH(2s)生成断面積を測定した. 6. H(2s)生成断面積測定によって, アセチレン分子の二電子励起状態を観測することに初めて成功した. 7. 当該年度中に. アセチレン分子のH(2s)生成断面積測定の結果に, 二電子励起アセチレン分子の崩壊ダイナミクスに関する考察を加え, 投稿論文として報告する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)