薬剤輸送システム応用に向けた層状複水酸化物の形態制御と細胞輸送機構の解明
Project/Area Number |
12J09298
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials/Devices
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 みゆき 東北大学, 大学院環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 層状複水酸化物 / 蛍光色素 / 細胞 / 共焦点顕微鏡 / 有機無機複合体 / 細胞内動態 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 粘土鉱物の一種である層状複水酸化物(Layered Double Hydroxide : LDH)の薬剤輸送システム応用に向け, 細胞内での薬剤輸送挙動を解明することである. 本年度に達成した実績は以下の通りである. 1)LDHの機能性(蛍光特性)付与 : Pyranine/LDH複合体について 新規ゲスト分子としてアニオン性蛍光色素Pyranineをゲスト分子とした複合体Pyranine/LDHを合成し, 各種特性解析を行った. その結果, Pyranine/LDHは強い緑色発光強度および低い細胞毒性を示し, ゲスト分子Pyrallineの細胞輸送を促進することが明らかとなった. したがって, Pyranine/LDHの細胞内蛍光プローブとしての有用性が示されたと言える. 2)LDH細胞内輸送挙動の観察 : ライブセルイメージングによる細胞内動態の観察について 1)で合成されたPyranine/LDHを用い, 共焦点レーザー顕微鏡を用いたライブセルイメージングにより, Pyranine/LDHナノ複合体の細胞内動態の観察を行った. まず, 細胞内に輸送されたPyranine/LDHが, 細胞内小胞(エンドソーム)から細胞質にゲスト分子Pyranineを放出する様子がリアルタイムで観察された. さらにエンドソーム内でのLDH粒子の溶解挙動も観察されたことから, LDHの溶解に伴ってエンドソームの破裂が起きたと考えられる. したがって, LDHはエンドソームリリース機能をもつ有用な薬剤輸送担体として応用可能であると言える. また, 細胞核へPyranine/LDH粒子が輸送される様子もリアルタイムで観察された. これより, LDH粒子のドラッグデリバリーシステムへの応用において, 細胞核への輸送を前提とした輸送担体としてのLDHの新たな設計指針が提示されたと言える.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)