アンモニア氷の高温高圧融解実験と電気抵抗測定による巨大氷惑星磁場成因の解明
Project/Area Number |
12J09574
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
杉村 恵実子 東京工業大学, 地球生命研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2014-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 高温高圧実験 / 高圧氷 / アンモニア / X線回折測定 / ダイヤモンドアンビルセル |
Research Abstract |
本研究では高温高圧下における水(H_2O)-アンモニア(NH_3)系の融解相関係及び電気抵抗を高温高圧実験から決定し、得られた物性値から、巨大氷惑星の内部構造と磁場の関係を明らかにすることを目的としている。本年度は主に高温高圧下におけるH_2O-NH_3系の融解相関係を明らかにするため、①25万気圧までの圧力範囲におけるH_2O-NH_3系の融解実験、②室温における圧力50万気圧までのX線回折測定、を行った。高温高圧発生には外部抵抗加熱式ダイヤモンドアンビルセルを用い、出発物質として10および20wt%NH_3組成のアンモニア水を用いた。 まず20wt%NH_3組成を持つ出発物質について融解実験を行った結果、25万気圧におけるソリダス温度は600℃であった。また室温においては少なくとも圧力50万気圧まではH_2O氷と中間化合物NH_3-H_2O相が二相共存することが分かった。この時、初晶相であるH_2O氷の体積を測定したところ、その体積は純粋なH_2Oよりも0.3%小さかった。このことは、初晶相である氷が純粋なH_2Oでなく、微量ながらもNH_3成分を含有することを示す。一方、圧力12.5万気圧における10および20wt%NH_3組成を持つ出発物質について融解実験を行った結果、共融点組成は30wt%NH_3組成であった。これは先行研究により決定された0.5万気圧における共融点組成より低く、12.5万気圧より高圧下では共融点組成が30wt%NH_3組成よりもNH_3成分に乏しくなることが示唆される。このことから惑星内部において圧力とともに初晶相が変化することが予想される。以上の結果から、10wt%程度のアンモニアを含むと考えられている巨大氷惑星の固体下部マントルが、①微量なNH_3を含んだH_2O-rich氷から成る上部層、②中間化合物NH_3・H_2O相で構成された中部以深の層、の少なくとも2層から成る可能性が高いことが示唆される。今後、これらの各構成相について、高温高圧下における電気抵抗が決定されることで、巨大氷惑星の内部構造と磁場形成の関係が物質学からより詳細に議論できるようになる事が期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)