Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の3年目(最終年度)となる平成26年度では, 「生体内パスウェイ解析を目的とした, 統計モデルとシミュレーションモデルの融合」を達成する新たな時系列解析・多変量解析手法の理論構築と実装, 評価, 論文化を行った. 本研究は生体内パスウェイ解析の(1)統計モデルによるアプローチと(ii)シミュレーションモデルによるアプローチを統合することを目的としており, 前年度までに, 基板となる理論の設計を終え論文として投稿した. これは以下に記されているように既に論文化されている研究成果である. 本年度ではこれらの研究の更なる発展に寄与する2つの研究を行い, これらを発表した. [3]の研究の発展であり, (a)基本的な線形差分モデルを持つ状態空間モデルと(c)微分方程式を持つモデルを統合する枠組みの1つとして, 簡単な非線形モデルの差分方程式を与え, そのパラメータ推定とモデル選択を行った. 非線形の状態空間モデルの隠れ変数の条件付き分布の計算部分に於いて, パラメータの推定に必要な4次のモーメントの情報を維持する形で条件付き確率分布を計算する方法を開発し, 遺伝子ネットワーク推定を行う手法を提案した. 本論文は現在投稿中である. [1]の研究の発展であり, particle filterの欠点と考えられる, 尤度関数が解析的に解けない点, また観測変数が高次元のとき, particleの縮退という現象が発生し, 分布の近似制度が著しく低下する点を改善する, ABC filteringという手法を提案し, シミュレーションデータと実データを用いてその有効性を示した. 本手法は計算機コストが非常に高いが, 従来では取り扱うことが不可能であった高次元で時点数の多い時系列データにも適用でき, 正規性を仮定しない生物学データに妥当な観測ノイズを組み込むことも可能である. 本論文は現在投稿中である.
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