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ペプチド及び薬剤などの輸送に関与する膜輸送体MFSの輸送動作機構の解明

Research Project

Project/Area Number 12J09861
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeSingle-year Grants
Section国内
Research Field Biophysics
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

光山 倫央  東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2012 – 2013
Project Status Declined (Fiscal Year 2012)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords分子動力学シミュレーション / ドッキングシミュレーション / 構造生物学 / 膜タンパク質
Research Abstract

MFSはプロトンの濃度勾配を利用して糖やペプチドなどの重要な栄養素や薬剤の取り込みに関与する膜輸送体ファミリーである。MFSはその機能上の重要性にも関わらず、プロトン輸送を担う残基や内向き開口状態から外向き開口状態へと至る構造変化の経路などの基本的な動作機構すら未解明である。そこで本研究ではMFSの動作機構を解明すべく、MFSのメンバーであるPOTの結晶構造に対して分子動力学シミュレーションを行った。まず、内向き開口状態におけるプロトン、基質が共に結合していない状態でのPOTに対して、水・脂質共に顕に含む系において200nsの分子動力学シミュレーションを行った。その結果、プロトン、基質が共に結合していない状態でのPOTが自発的に閉状態へと構造変化することを確認した。さらに、基質非結合、プロトン結合型のPOTにおいて同様の条件で分子動力学シミュレーションを行うことで、同程度の計算時間では自発的な構造変化は生じないことを確認した。以上の結果は、プロトンと基質が共に結合していない状態においては内向き開口状態と閉状態間とで自由エネルギー障壁が低い一方で、プロトンのみが結合した状態間では高い自由エネルギー障壁が存在することが示唆された。さらに本研究では、基質結合型のPOTに対しても分子動力学シミュレーションを適用した。これまでの基質との複合体の構造は得られていないため、ジペプチドとPOTとのドッキングシミュレーションを行い、基質結合型のPOTの構造をモデリングした。モデリングした構造に基づいて分子動力学シミュレーションを適用した結果、ジペプチドとプロトンが共に結合した構造においては自発的に閉状態まで構造変化をすることが確認された。以上の結果を踏まえ、POTの共輸送機構について提案した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画における主要な検討事項は全て検討できており、残りはシミュレーションの再現性の確認などの細かい事項だけであるため。

Strategy for Future Research Activity

これまでの研究成果によって、POTは基質、プロトン結合の条件次第で内向き開口状態から閉状態まで自発的に変化することが示唆された。今後は、シミュレーションによって得られた閉構造からさらに外向き開口状態へと構造変化するのかどうかを検討する。そのために、μ秒オーダーの、より長時間の分子動力学シミュレーションを行う。
また、構造変化の経路を定量的に把握するために、アンブレラサンプリング法を用いて特定の反応座標に沿った自由エネルギープロファイルを求める。以上の結果によってPOT、ひいてはMFSファミリーの包括的な動作機構を提案する。

Report

(1 results)
  • 2012 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Molecular Dynamics Simulation of Autotaxin : Roles of the Nuclease-like Domain and the Glycan Modification.2012

    • Author(s)
      Michio Koyama, Hiroshi Nishimasu, Ryuichiro Ishitani, Osamu Nureki
    • Journal Title

      J. Phys. Chem. B

      Volume: 116 Issue: 39 Pages: 11798-11808

    • DOI

      10.1021/jp303198u

    • Related Report
      2012 Annual Research Report
    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-04-25   Modified: 2024-03-26  

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