異世代・非血縁間シェア居住の可能性-住宅を活用したコミュニティ形成に関する考察
Project/Area Number |
12J09905
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | Tohoku University (2013) The University of Tokyo (2012) |
Principal Investigator |
宮原 真美子 東北大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 異世代 / シェア居住 / 単者居住 / コミュニティ / 単身者居住 |
Research Abstract |
初年度は、異世代間シェア居住が行なわれているアメリカ合衆国をフィールドとして、当該住宅の実測調査・インタビュー調査を展開した。自宅を活用したシェア居住では、若者のみに限らず、手伝いを必要とする高齢者や障害者事例、子育て世代を含む事例などシェア居住の多様性を明らかにしており、高齢単身者の増加等、日本における喫緊の課題を解決できる可能性を有していることを明らかにした。その一方で、運営者側からの視点の知見は少なく、日本において異世代間シェア居住を実際に展開するには、課題があった。そこで、今年度は、運営者側の視点からの調査に焦点を当て、①世界のホームシェアの動向を把握することを目的に、ホームシェア世界大会への出席、ドイツフライブルク大学の学生課が行なうホームシェアの調査、②日本での先進的な事例として福井大学が行なうホームシェア事例等の調査を行った。その結果、一言にホームシェアと言っても、ホームシェアを必要とする理由、地域や住宅の特長によって運営主体や、その手法が異なる状況を把握した。特徴的な事例として、大学生のための健全な住宅確保を目的とするホームシェア(スペイン, ドイツフライブルク等)、独居老人救済を目的とするホームシェア(フランスパリ等)、所得者のためのアフォーダブルハウジング確保を目的とするホームシェア(ドイツケルン)が挙げられる。運営者ヒアリングを行ったフライブルク大学のSTUDENWERK FREIBURK-SCHWARZWALDが行うホームシェアでは、スタッフが高齢者宅を訪れ「高齢者の情報」「貸し出す部屋の情報」「募集する学生の希望」等をデータ化しウェブに上げる。学生は、パスワードを発行してもらい自分の条件とあったシェアメイトを探すといった、高齢者と若者双方のニーズにあった方法でホームシェア運営を行っており、日本において大学街を中心としたホームシェア運営においても応用可能な知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
博士論文では、運営者からの視点の知見は少なく、日本において異世代間のシェア居住を実際に展開するには、課題であった。そこで、本年度は、研究の目的に沿って、運営者側からの視点から、ホームシェア世界大会への出席、ドイツフライブルク大学の学生課が行なうホームシェアの調査、福井大学が行なうホームシェア事例等の調査を行い、その成果の社会的発信にも意欲的に取り組んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
多世代の家やシェア居住などある程度一般に認知されているシェア居住のみではなくAirBnBや、カウチサーフィングのような新しいシェアのかたちも含め、住まいの一部を共有した住まい方を研究対象とし、その実態把握を行なう必要がある。住まいの一部をシェアすることで築かれる人間関係から得られる安心・安全など心的評価のみではなく、一方そこに潜む間取り面でのリスクの評価、マッチングなどシェア成立するための仕組みの安全性についても、考察を進める必要があると考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)