Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
昨年度の結果から, 私の提案したドット配列PSP・TSP複合センサは静的特性の観点からは有望なセンサであることが分かった. そこで本年度は, まずドット配列センサのセンサ特性の改良を試み, その後実際に圧力分布と温度分布が生じる場へ適用することでその実用性を調査した. 色素, 溶媒をいろいろ検討した結果, PSP溶液, TPS溶液としてそれぞれPtTFPPの2-プロパノール溶液, ZAISのトルエン溶液を用いることで, PSPの輝度値が昨年度作製したセンサと比較すると15倍以上, TSPの温度感度が約2倍と, センサ特性を大幅に向上させることに成功した. なお, このように色素ごとに異なる溶媒を用いることができるのは, 本センサの大きな特長の一つである. 続いて作製したドット配列センサの実証試験を行った, 実証試験では, 斜め衝突噴流により形成される圧力場及び温度場をドット配列センサで同時に計測し, 圧力孔により計測した圧力値と比較した. 周囲の温度より低い温度の空気を噴流として用いることで, 圧力だけでなく温度も同時に変化する場をセンサ表面に形成した. 噴流により形成される圧力分布を, 温度分布の影響を考慮せずに算出すると, 圧力孔の圧力値に対して最大16kPaのずれが生じた. 一方ドット配列センサでは, TSPにより算出した温度によりPSPの発光強度を補正することで, 圧力孔とのずれを1kPa程度まで低減させることに成功した. このことから, 静的特性の結果からだけでなく, 実際の圧力計測の結果からも, 私が開発したドット配列PSP・TSP複合センサは, 温度分布が生じる固体表面での圧力分布計測に適したセンサであるということが示された.
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