X線観測で明らかにする活動銀河核のセントラルエンジンの新描像
Project/Area Number |
12J10484
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野田 博文 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | X線天文学 / 光赤外天文学 / 活動銀河核 / 超巨大ブラックホール / 大質量ブラックホール / ASTRO-H |
Research Abstract |
活動銀河核AGNからのX線は、超巨大ブラックホールに降着するガスの重力エネルギーが放射へと変換された結果生じると考えられる。しかしその変換を担うAGNエンジンの描像は、降着円盤と一種類のコロナという仮定で簡単化されるなど、未だ確立されていなかった。 活動銀河核からのX線が持つ激しい時間変動を利用して、信号をモデルに依らずに成分に分解する手法を開発し、X線衛星すざくによって得られた複数のAGNデータに系統的に適用した。その結果、AGNのX線放射は一般に異なるスペクトル形や時間変動を持つ複数の一次成分を含み、質量降着率の大きさに応じてそれらの相対的な強度が変化することを世界で初めて明らかにした。この結果は、AGNエンジンは物理パラメータの異なる複数のコロナから構成されており、降着するガスの量に応じて働くコロナが入れ替わる、いわばハイブリッド型であることを示している。この新たな描像は従来のAGNエンジンの理解を塗り替える画期的な成果となった。 さらにAGNエンジン中でそれぞれのコロナがBHの周辺でどのように分布しているかを明らかにする為、「すざく」と日本の5台の地上望遠鏡を用いて、I型AGNであるNGC3516のX線-可視光の同時観測を複数回行った。その結果複数の一次X線成分のうちの一つが可視光放射とよく相関して時間変動していることを突き止めた。この結果から、一次放射を生成するコロナの一つが可視光を黒体放射している降着円盤の近傍に位置し、円盤と強く関係しながらX線を生成することが分かり、AGNエンジンの構造の理解を大きく進めることが出来た。 次期X線天文衛星ASTRO-Hの開発においても搭載される硬X線帯域の検出器の熱設計を行い、検出器の熱真空試験でその有効性を実証した。現在は衛星に検出器を搭載した全系の試験に参加しており、2015年11月の打ち上げに向けて責任を持って完遂する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
X線で活動銀河核セントラルエンジンの新たな描像を確立するにとどまらず、X線と可視光の同時観測から、超巨大ブラックホール周辺の構造にも迫ることができたため。 本研究課題は平成25年度が最終年度である。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)