Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究では質量、電力の制約が厳しい小型衛星において、搭載燃料を必要としない軌道制御手法について提案、検討する事を目的としている。前年度までの検討で小型衛星から磁気トルカを用いて発生可能な大きさの磁気モーメント100Am2を用いて、低軌道上に存在する宇宙プラズマと作用させることで、1e-6Nオーダーのプラズマ抗力を出力する事が可能であることが分かった。このプラズマ抗力は衛星運用後に衛星を大気圏に突入させて、衛星を廃棄し宇宙ゴミの発生を防ぐ衛星のデオービットや、複数の衛星の相対位置を制御して複数の衛星で一つの機能を達成するフォーメーションフライトなどを達成する上で有効な力であるという事が分かった。本年度は宇宙プラズマや衛星軌道決定制御の研究者が多数所属するモスクワのロシア科学アカデミー宇宙研究所に滞在し、宇宙プラズマ研究グループにおけるProf. Anatoli Petrukobichiのもとで太陽風プラズマと地球磁気圏との干渉域にて観測されたプラズマフラックスの振動について、頻度や発生場所について解析を行った。また、本検討の宇宙プラズマと磁気圏の干渉の現象の解析結果をもとにして宇宙プラズマと磁気トルカを利用した低軌道人工衛星のデオービット手法について検討を行った。本検討は、PIC (Particle in cell法)を用いた宇宙プラズマシミュレータを開発し、宇宙プラズマと衛星磁気圏の干渉について検討を行った。その結果、例えば小型衛星から発生可能な大きさの磁気モーメント100Am2を衛星が出力した場合、10kgの小型衛星で約2年間で衛星を廃棄可能であることが分かった。今後は磁気トルカを用いたフォーメーションフライトへの応用についても検討を実施する予定である。
(抄録なし)
All 2013 2012
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J. Aerosp. Eng.
Volume: 26-3 Issue: 3 Pages: 594-602
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Advances in Space Research
Volume: 52 Issue: 1 Pages: 222-231
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電子情報通信学会 信学技報
Volume: vol.112, no.107 Pages: 93-98