単結晶多孔質固体中に生成する吸着酸素秩序体の構造および磁性研究
Project/Area Number |
12J10567
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
高崎 祐一 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ガス吸着 / 単結晶ホスト / 酸素分子磁性 |
Research Abstract |
筆者が所属する研究室では、構造柔軟性を有する単結晶ホスト[Cu(II)_2(bza)_4(pyz)]_n(la)(bza=benzoate, pyz=pyrazine)の種々のガス吸着挙動およびその包接構造を明らかにしている。そこで、筆者は、目標とする低次元酸素配列構造の磁気特性の観測に先立ち、1aの誘導体、[Cu(II)_2(4-F-bza)_4(2-mpyz)]_n(1b), [Cu(II)_2(4-CN-bza)_4(2-mpyz)]_n(1c), [Cu(II)_2(9-AC)_4(pyz)]_n(1d), [Cu(II)_2(3-mbza)_4(pyz)]_n(1e)を合成し、次に単結晶X線構造解析により、各単結晶ホストの酸素分子配列構造を調べた。その結果、各単結晶ホストは、いずれも1aと類似の一次元鎖集積構造を持つが、多用な酸素分子配列構造(一次元、二次元配列、孤立した単量体、二量体など)を示した。一方、ミクロ孔へのガス吸着は、チャンネル内のガス拡散で進行すると信じられているが、その挙動を直接観測した報告はなかった。そこで、上記の実験と並行し、1b単結晶へのガス透過挙動観測を行った。その結果、1bは、径の小さいネック部分(直径約2.6Å)がある二次元網目状チャンネル構造を持つが、ネック部分よりも明らかに大きいガス分子(H_2, CO_2, O_2, Ar, CO, CH_4, N_2)に対して、[100]方向へのガス透過性を示した。結晶方位を変えて、[010]、[-110]へのガス透過測定を行ったところ、He, H_2, CO_2, O_2のガス透過係数は結晶方位依存性を示した。Knudsen拡散モデルを基に、チャンネル幾何(各結晶方位における屈曲度τ、空隙率ε)を考慮して各方位の透過係数を規格化すると、各ガス種での透過係数が近い値を示した。これは、He, H_2などの小分子を含め、使用したすべてのガス分子種がチャンネル内部を拡散する挙動を示す。また、1dのチャンネル方向([100]方向)へのガス透過挙動を調べたところ、工業的に重要視される水素ガスについて高い透過選択性を示す特性を明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)