炭素資源ガス化機構および詳細化学反応速度モデリングに関する研究
Project/Area Number |
12J56512
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Reaction engineering/Process system
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
櫻井 靖紘 九州大学, 先導物質化学研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | スス / 気相反応シミュレーション / 詳細化学反応速度モデル / ガス化 / タール / 二段噴流床ガス化炉 / OHラジカル / 素反応 |
Research Abstract |
本研究では,二段噴流床石炭ガス化炉(リダクタ)内を模擬したガス雰囲気における石炭迅速熱分解生成物の高温転換特性と,これに対するガス化方式(空気吹き方式,O_2/CO_2吹き方式)の影響を実験的・系統的に調査するとともに,その反応機構を素反応シミュレーションにより解析するために,シミュレーションの妥当性について検証した. 石炭迅速熱分解生成物のうち揮発成分の転換特性を調査するために,タールのモデル芳香族化合物としてベンゼン/ナフタ、レンを用いて調査した.管型反応器を用いた実験的調査を実ガス化炉模擬雰囲気(CO-CO_2-H_2-H_2O系混合ガス雰囲気)で実施したところ,空気吹き方式とO_2/CO_2吹き方式のいずれにおいても,供給原料の入口濃度がスス収率およびガス収率に著しい影響をおよぼすことがわかった.そして,O_2/CO_2吹き方式採用によるスス生成抑制とガス生成促進を初めて実験的に示した.これに加えて,供給原料の入口濃度が低いほどスス生成を抑制し,ガス生成を促進することを明らかにした. 管型反応器による調査と同等の条件で気相反応シミュレーションをおこなった.本シミュレーションは詳細化学反応速度モデルに基づいており,ラジカルを含む257の化学種,2216の素反応を考慮するとともに,アジャスタブル因子がなく汎用性が高いという特徴を有する.数値シミュレーションは,実験より得られた傾向を定性的に記述できた.そこで,鍵となる反応の抽出を試みた.解析結果より,OHラジカルが芳香族化合物の分解に重要な役割を果たすことを明らかにした.数値シミュレーションにより算出した反応器軸方向におけるOHラジカル量を,空気吹き方式およびO_2/CO_2吹き方式について解析したところ,OHラジカルの気相濃度は,O_2/CO_2吹き方式のほうが空気吹き方式よりも高いことが示された.これらの結果は,実験から得られたO_2/CO_2吹き方式の空気吹き方式に対する優位性を定性的に説明する.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)