基本転写因子TFIIEとTFIIHによる核内シグナル伝達と転写のカップリング機構
Project/Area Number |
13014212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大熊 芳明 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (70192515)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 基本転写因子 / TFIIE / TFIIH / RNAポリメラーゼII / CTD / リン酸化 / ヌクレオチド除去修復 / XPC |
Research Abstract |
1.ヒトTFIIEαのZnフィンガー領域の構造解析 ヒトTFIIEは、αとβの2サブユニットがα2β2の4量体を形成し、転写開始と伸長への移行に機能する。αは中央のコア領域にznフィンガーモチーフを有しており、この欠失変異体は試験管内転写系においてドミナントネガティブとして機能することから、転写において重要な機能を担っていると考えられる。さらに原核生物である古細菌類にも最近、ヒトTFIIEαのZnフィンガー領域を含むN末端領域だけがホモログとして存在することが示され、その種を越えた機能の重要性が考えられている。そこで我々は、この領域をNMRにより構造解析した。その結果、亜鉛依存に構造を形づくる、Znフィンガーモチーフであることが実証された。その機能について、現在解析中である。 2.RNAポリメラーゼII(Pol II)の転写開始から伸長への移行段階の解析 昨年度、線虫TFIIEβホモログを用いて、Pol II最大サブユニットC末端の7アミノ酸繰り返しCTD配列の2番目と5番目のセリンのTFIIHによるリン酸化のうち、5番目のセリンリン酸化が転写伸長への移行活性と密接な関連性があることを示してきた。そこで、今年度はさらにβサブユニットのC末端にTFIIEのこの転写伸長への移行活性に関与する領域があることを見い出した。この領域内のアミノ酸残基を点突然変異により置換してやると移行活性のみならず、Pol IIのリン酸化活性も大きく低下することを明らかにした。 3.ヌクレオチド除去修復因子XPCの修復反応におけるTFIIHとの相互作用 XPCは紫外線等によるDNAの損傷修復反応において損傷部位を認識して修復反応の引き金を引く因子であることを我々は明らかにしているが、今回このXPCがそのC末端でTFIIHと結合することが修復活性においても大変重要であることを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)