新規造血制御分子limitin,adiponectinの生体内役割の解析
Project/Area Number |
13016212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
織谷 健司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70324762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨山 佳昭 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80252667)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | Limitin / インターフェロン / Adiponectin / Bリンパ球 / ストローマ細胞 / Cyclooxigenase-2 / prostaglandin |
Research Abstract |
ストローマ細胞が産生するリンパ造血制御分子の同定とその作用機序の解明を目的として研究を進めており、本研究では、興味深い2つの新規分子LimitinとadiponectinのBリンパ球産生に及ぼす作用を解析した。Limitinは、マウスストローマ細胞株が産生するBリンパ球増殖抑制分子として申請者らがクローニングした新しいI型Interferonである。LimitinはCFU-IL-7コロニー数を著減させただけでなく、Lin-c-kit+細胞を無血清培地(SCF, IL-7存在下)で培養した際のCD19+Mac1-細胞の出現も抑制した。また、長期骨髄培養(Whitlock-Witte type)におけるBリンパ球産生をもほぼ完全に抑制した。しかし、LimitinはCFU-GMやBFU-Eコロニー形成には影響を及ぼさず、長期骨髄培養(Dexter type)における骨髄球産生をも抑制しなかった。以上より、Limitinは、直接Bリンパ球前駆細胞に作用し、Bリンパ球産生を特異的に抑制すると考えられた。一方、adiponectinは、脂肪細胞特異的蛋白でSoluble defense collagen familyに属している。adiponectinは、CFU-GMコロニー形成を抑制するがCFU-IL-7やBFU-Eコロニー形成には影響しない。Lin-c-kit+細胞の無血清培養におけるCD19+Mac1-細胞の出現にも影響を及ぼさない。しかし、adiponectinは長期骨髄培養(Whitlock-Witte type)におけるBリンパ球産生をほぼ完全に抑制した。このadiponectinのBリンパ球産生抑制作用はLin-c-kit+細胞をマウスストローマ細胞株MS-5と共培養した時にも認められ、主にストローマ細胞を介してBリンパ球産生を抑制すると考えられた。MS-5をadiponectinで刺激するとprostaglandinを誘導するCyclooxigenase(COX)-2が強発現され、さらにCOX-2阻害剤であるDup-697はadiponectinによるBリンパ球産生抑制をほぼ完全に回避した。以上より、adiponectinはストローマ細胞にCOX-2/prostaglandinを誘導しBリンパ球産生を抑制することが明かとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)