Project/Area Number |
13018206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中島 隆博 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (20237267)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 戒殺生 / 動物 / 食べる / 殺す / 魂 / 忍びざる心 / 財貨 / 人間 |
Research Abstract |
<動物>の表象-中国と西洋の対峙-として、今年度は、マテオ・リッチ『天主実義』とそれへの批判、とりわけ「戒殺生」をめぐる対立を中心として研究を進めた。動物を殺すこと、そしてそもそも食べるということをめぐって、キリスト教徒と中国の思想家ははげしく対立したわけだが、人間と動物を区別する論理は両者に共通していた。すなわち、人間と同じものである限りで動物を尊重しようと言う中国思想と、人間と全く異なり、財貨に等しいとして適度な利用を主張するキリスト教は、人間という価値を中心化するという点では、かえって共犯関係にあったのである。どちらとも異なる動物論をどう構想するのかが、今後の課題である。この詳細は、「魂を異にするものへの態度あるいは『忍びざる心』-殺生、肉食、動物-」という論文としてすでに出版した。 その過程で、以前に研究した中国における「魂」論である、「神滅不滅論争」と、「鬼神論」についても検討し直した。A04班で報告の機会が与えられ、仏教とキリスト教の間で、中国思想がどのような「魂」論を展開してきたか、そして新たな「魂」論として何が問いうるのかを、「他者の魂、魂の他者-中国思想における魂論の可能性-」と題して論じた。これも今後、論集として出版されるはずである。 なお、A01班でも報告の機会を与えられ、とりわけ「忍びざる心」を中心として、中国学め今後の可能性を探った。憐れみは如何にして動物にまで達するのか?「古典のリフレクション-もう一つの中国古典研究-」がその報告の題目である。
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Report
(1 results)
Research Products
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