Research Abstract |
日本語の同音異義語と同口形異音語(同口形異義語)の統計的な性質を,EDR日本語電子化単語辞書(日本電子化辞書研究所)を利用して調べ,その結果にもとづいて,読唇の有効な活用や,聴覚障害学生の学習支援システムのためのワードプロセッサの漢字入力の効率化や,視覚・聴覚の併用などについて検討した. 同音異義語と同口形異音語の統計的性質は次の通りである. 同音異義語の数が8までの組に含まれる単語数が,総単語数の約90%になったので,これらの単語を以後の集計に使った. 単語の出現回数が多くなるほど,同音異義語のある単語の占める割合が多くなった. 同音異義語の数が多いほど,音節数の少ない単語が多かった. 同音異義語の数が少なくなるほど,漢語の占める割合が多くなった. 同音異義語の場合と比べて同口形異音語では,異義語の数が1から3では減少し,7より多くなると増加した. 同口形異音語の数ごとに最も単語数の多い音節数は,どの同音異義語の数でも3音節であったが,同口形異音語の数が4以上では同じ3音節で,3以下では4音節になった.
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