シャペロニング機能を有する分子シンクロシステムの構築
Project/Area Number |
13022233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University (2002) Kyoto University (2001) |
Principal Investigator |
秋吉 一成 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (90201285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 展行 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助手 (00313263)
渡辺 昭彦 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助手 (30126263)
岩崎 泰彦 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教授 (90280990)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 分子シャペロン / 分子シンクロ / 人工分子シャペロン / ナノゲル / 疎水化多糖 / スピロピラン / タンパク質 / リフォールディング / シクロデキストリン / タンパク質のリフォールディング / DNAの二重鎖形成 |
Research Abstract |
本研究では、タンパク質の状態とシンクロして分子シャペロニング機能を発現しえる新規な動的機能性ナノゲルの設計と利用を図っている。スピロピランは、フォトクロミズムに伴って親水性・疎水性の変換や大きな構造変化を引き起こす化合物である。従来の疎水基に変えて高分子の会合制御因子として、この分子を多糖に部分置換した新規会合成高分子スピロピラン置換プルラン(SpP)の合成とその会合挙動を検討してきた。その結果、SpPはナノ微粒子を形成し、光、熱により動的に会合状態が変化する新しいナノ微粒子であることが明らかになった。本年度は、このナノ微粒子の蛋白質のリフォールディングにおけるシャペロン作用について検討し、新しい光応答性人工分子シャペロンとして機能することが明らかになった。SpPナノ微粒子のシャペロン作用を、モデル酵素としてホモ2量体であるCitrate Synthase(CS、Mw_<subunit>=50,000)を用いて検討を行った。CS(1.0mg/ml)を6MGuHClによって変性させ、50倍希釈によるリフォールディング実験を行った。希釈後の酵素活性を測定し、天然状態のそれと比較することで活性回復率を見積もり、シャペロン活性を評価した。自発的な系では30%しか酵素は再生しなかった。一方スピロ型(Spiro)のSpPナノ微粒子を調製し、可視光照射下リフォールディング実験を行ったところわずかながらシャペロン活性が見られた(〜40%)。メロシアニン型(Mer)のSpPナノ微粒子を調製し暗所下においてリフォールディングを行わせると、顕著なシャペロン活性を示した(〜60%)。さらに、Merでリフォールディングを開始し暗所下で30分ほど放置してから、可視光照射しSpiroにした系では、非常に大きなシャペロン活性を示した(80%)。このようにSpPはスピロピラン基の親水性・疎水性を制御することで高いシャペロン作用を示す新しいシステムとして機能することが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)