π共役電子系とフォトクロミック分子団のシンクロナイゼーションによる発光特性制御
Project/Area Number |
13022255
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河合 壯 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (40221197)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小畠 誠也 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00325507)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | ジアリールエテン / 単一分子観察 / デジタルスイッチング / エネルギー移動 / フォトクロミズム / 導電性高分子 / 蛍光 / レーザー |
Research Abstract |
フォトクロミック分子であるジアリールエテンとπ共役系からなる蛍光ユニットを連結させることにより、高効率で蛍光発光がスイッチできる分子を開発した。得られた分子は、ジアリルエテンユニットの開環・閉環反応に伴い、蛍光量子収率が70%と0.1%以下の間で可逆的にスイッチ可能である。さらに単一分子蛍光測定システムを新たに構築し、この分子の蛍光スイッチング挙動を単一分子レベルで観測した。単一分子蛍光測定システムでは、共焦点光学系を採用し、100倍の対物レンズで集光照射した局所領域からの蛍光を同じ対物レンズで集光し、ピンホールを通すことで非焦点面からの散乱光を除去し、高いSNで一分子からの蛍光を観測した。検出器としてはシングルフォトンカウンティングAPDを用いた。488nmCW光を照射すると一段階で蛍光強度が低下する単一分子に特有のブリーチィング挙動が観測できた。紫外光を同時に照射すると、蛍光がON-OFFを繰り返す現象が見られた。これは、ジアリールエテンユニットの閉環反応および開環反応によるものであることが明らかになった。OFF状態の平均持続時間は可視光強度と反比例した。また、ON状態の平均持続時間は紫外光の照射強度に反比例した。これらの結果から、一分子観察に基づく光開環反応量子収率は6x10-6と見積もられた。これはバルク測定の結果とほぼ一致した。これらの結果から、単一分子フォトクロミック反応の観測に成功したと結論した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)