立体規則性と光学活性を協奏的に利用した高分子EL素子の研究
Project/Area Number |
13022265
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
陸川 政弘 上智大学, 理工学部, 助教授 (10245798)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ポリチオフェン / HT率 / バンドギャップ / EL / デバイス / 有効共役長 / 酸化還元電位 / 吸収スペクトル / 導電性高分子 / 光学活性基 / 半導体 / 立体規則性 / Langmuir-Blodgett膜 / サイクリックボルタンメトリー / 右旋性 |
Research Abstract |
1.高分子の一次構造を変調した新規高分子材料の合成 側鎖にフッ素化ベンジル基を導入したポリチオフェン誘導体poly(3-[2-(4-fluorobenzy loxyethyl)]thiophene)(HT-PFBET)を合成した。合成条件の検討によりHT率83%(HT-83)および95%(HT-95)の2種類のHT-PFBETが得られた。HT-83の分子量は、Mn=7,460、Mw=11,300であり、多分散度は1.51、一方、HT-95の分子量はMn=10,300、Mw=20,300、多分散度1.95であった。また、フッ素基のないHT-PBETの分子量はMn=8,090、Mw=12,200、多分散度1.35、HT率93%であった。サイクリックボルタンメトリーから求めたHT-83の酸化電位は0.62V、還元電位は-1.34Vであった。この値よりHOMO、LUMOのエネルギーレベルを算出したところ、それぞれ-5.01eV、-3.05eVとなった。吸収スペクトルのバンド端から求めたバンドギャップエネルギー(E_<BG>)は、1.97eVであり、電気化学測定から求めたE_<BG>と一致した。HT-PBETでは、酸化電位は0.57V、還元電位は-1.30V、HOMO、LUMOのエネルギーレベルはそれぞれ-4.96eV、-3.09eVとなった。吸収スペクトルからのE_<BG>は1.88eVであった。HT-95では、酸化電位は0.59V、還元電位は-1.22V、HOMO、LUMOのエネルギーレベルはそれぞれ-4.98eV、-3.17eVとなった。 2.高分子EL素子の構築と評価 作製したELデバイスのIVプロットを測定した。この結果より、HT-83は5V付近から電流が増大し、9Vから発光が確認された。一方HT-PBETでは、9V付近から電流の増大が観察され、発光は12Vから確認された。フッ素が側鎖に導入されているHT-83はHT-PBETと比べて、駆動電圧が低く、また発光も明瞭であった。この理由として、HT-83とHT-PBETの有効共役長の違いが考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)