Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
「生細胞プローブのデザイン・合成とその応用」. 生体内において,蛋白質に結合していない遊離のZn^<2+>は細胞死や神経伝達に関与していることが報告され,近年着目されるようになった.しかし,Zn^<2+>の作用機序に関しては不明な点が多い.そこで,Zn^<2+>を可視化することが,有効であると考え蛍光プローブの開発を行った.まず,PETの機構を用い,Zn^<2+>のホストを蛍光団に組み込むことで蛍光プローブを作成した.Zn^<2+>ホストとしてTPEN類縁体を用い,フルオレセインを蛍光団として用いZnAF類をデザイン・合成した.このうち,ZnAF-2はnMの濃度変化を測定でき,最高感度かつ選択的であり,ミリ秒単位での濃度変化を測定できる.さらに,細胞膜透過性に修飾したZnAF-2 DAを合成し,正常時及び虚血時におけるラット脳海馬におけるZn^<2+>濃度変化を可視化することに成功した.正常時,Zn^<2+>はCA3及び歯状回において高濃度で存在するが,虚血や脱分極刺激によってCA1において濃度上昇することを示した.これは生きた状態でのZn^<2+>濃度変化を可視化した初めての例である.
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