Project/Area Number |
13025210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
名取 研二 筑波大学, 物理工学系, 教授 (20241789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 淳 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50277836)
佐野 伸行 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (90282334)
山部 紀久夫 筑波大学, 物理工学系, 教授 (10272171)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥42,100,000 (Direct Cost: ¥42,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥14,100,000 (Direct Cost: ¥14,100,000)
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Keywords | ナノメータ・スケール素子 / 微細化限界 / 理論的アセスメント / シリコン集積回路 / ナノテクノロジー / 第一原理計算 / トランスポート / ナノメータ・スケール / 集積エレクトロニクス |
Research Abstract |
1.昨年度に開発した、MOSFET中のキャリヤ輸送にフェルミ統計を考慮したモンテカルロ・シミュレーションにより、極微細MOSFETにおいて、バリステイックな電流やキャリヤ速度がフォノン散乱によって抑制される状況を解析した。 2.将来の有望な素子候補といわれる、ナノワイヤからなるFETの特性に関して、バリステイックなキャリヤ輸送の場合の電流電圧特性の一般公式を与えた。ナノワイヤの1次元バンド構造を与えれば、容易にFET特性を算出できる。これを用いて、ナノワイヤの性能極限などを議論できる。 3.MOSFETの閾値電圧の揺らぎの検討に関して。昨年度の深さ方向1次元の解析を、面内にそのようなカラムが束ねられているモデルに拡張して、チャネル内のキャリヤ伝導をカラム間のパーコレーションとして扱うシミュレーション・モデルを開発した。従来の大規模シミュレータのような計算コストが掛からない、3次元的な不純物位置情報を反映した、閾値電圧の標準偏差を知る強力なツールとなる可能性がある。 4.Siの(113)面上に、Geのナノワイヤが自己組織化的に成長する機構の解析に関して。昨年、第一原理計:算およびSTM観察の結果より、成長するGeの結晶構造がTPI&Rモデルといわれる構造であることを特定した。続いて、本年度はGe結晶の応力分布を算出し、結晶内の一方向にcompressiveなストレスが、またこれと直交する方向にtensileなストレスがかかっており、このストレス異方性が細長い島成長からワイヤ成長へと方向付けていることを明らかにした。ワイヤの自己組織化の有力な機構のひとつと見られる。 5.ナノスケール素子形成のための、シリコン面の制御法の検討。陽極酸化によりシリコン面に酸化膜フェンスで囲まれた領域を形成し、極低溶存酸素純水に依るエッチングで、領域内を完全にステップフリーとすることができた。また、シリコン面のテラス構造をCuを含む溶液に浸漬し、ステップに沿ったCu吸着によりCuナノワイヤを形成することができた。これらは、ナノスケールの素子構造形成の制御法の一つとして注目される。
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