Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
本研究はSiのビーム(梁)にまたがったゲートにより、二本のビームの側壁の一方をnチャネル、他方をpチャネルとした立体的なCMOSトランジスタを実現することを目的としている。このため、下記の(1)-(3)の課題を実現し、(4)のCMOS試作に取りかかっている。(1)フィールドシールド素子分離構造の実現:梁の上端エッジ部で電界が集中し、サブスレッショルド領域が劣化する現象を抑制するため、高濃度の不純物による増速酸化を利用し、埋め込んだ多結晶Si上に自己整合でシリコン酸化膜を形成する方法を考案した。これにより劣化現象を抑制できた。(2)2μmチャネル長・櫛形チャネルnMOSトランジスタの実現:TMAH(tetra methyl ammonium hydroxide)を用いた異方性エッチングにより、高さ1μm、幅50nmの垂直のビームを複数備えたnチャネル櫛形チャネルトランジスタを実現した。2μm実効チャネル長、31本ビームの時、同平面面積トランジスタの5倍の駆動電流を実現した。(3)0.2μmチャネル長・ビームnMOSチャネルトランジスタの実現:SOI(Silicon-On-Insulator)基板上に、高さ1μm、幅50nmのビームをドライエッチングで形成した。また、多結晶Siゲートを増速酸化による自己整合酸化膜で覆う技術を開発し、0.2μm実効チャネル長のnチャネル・トランジスタを動作させた。(4)0.05μmチャネル長・ビームチャネルCMOSトランジスタの試作:以上の技術を総合し、0.05μmチャネル長・ビームチャネルCMOSトランジスタの総合プロセスを構築し、試作を行っている。
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