Project/Area Number |
13027215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西山 信好 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (20201692)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ビスフェノールA / 3-レバーオペラント試験 / ライトトラッキング試験 / 中枢神経機能障害 |
Research Abstract |
【目的】内分泌撹乱物質と考えられているビスフェノールA(BPA)に胎児期に曝露されたラットは成長後に多動を示すとの報告がある。注意欠陥多動性障害(Attention-deficit hyperactivity disorder ; ADHD)は「多動」と「不注意」を二大兆候とする疾患で、近年その発症率が増加している。本研究では、内分泌撹乱物質がADHD発症要因の一つとなる可能性を想定し、BPAを長期間慢性飲水投与したラットにおいて、注意力に変化が現れるかどうかを検討した。【方法】雄性ラットに3週齢時より、BPA 5mg/Lを含有する飲料水を投与した(n=9)。これらのラットの飲水量は対照群(n=8)と違いはなかった。飲水投与開始後3週間よりトレーニングを始め、Fixed-Ratio Scheduleにて基準条件をクリアしたラットについて、Light Tracking Testにより注意力を測定した。【結果・考察】平均反応潜時[コントロール群(ctl):1.91±0.16(sec)、BPA群:1.68±0.16(sec)]、反応率[ctl群:0.55±0.05(resp/sec)、BPA群:0.63±0.06(resp/sec)]、正答数[ctl群:33.1±6.64(回)、BPA群:35.1±5.30(回)]、エラー数[ctl群:5.50±1.09(回)、BPA群:8.22±2.34(回)]、interval response[ctl群:105±21.0(回)、BPA群:169±46.0(回)]、無反応数[ctl群:21.4±7.45(回)、BPA群:16.7±6.40(回)]"となり、いずれの指標においても、コントロール群、BPA投与群間において、有意差は認められなかった。以上より、BPAを3週齢より慢性投与してもラットの注意力に影響しないものと考えられた。
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