植物性エストロゲン様物質が霊長類の神経内分泌機構に及ぼす影響
Project/Area Number |
13027246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清水 慶子 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (90135616)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 内分泌攪乱物質 / 植物性エストロゲン / カニクイザル / 胎児 / 脳 / ジェニステイン / ダイゼイン |
Research Abstract |
いわゆる「環境ホルモン」、内分泌撹乱物質による生殖能力や次世代への影響は、人類を含めた数多くの生物の存続を危ぶむ問題であり、基礎的な研究の必要性が高まっている。これらの原因として考えられているものは主に人工の化学物質であるが、これ以外にも約20種類の植物由来のエストロジェン様物質(Phytoestrogen)がその作用を持つといわれている。本研究は、内分泌撹乱物質の影響が強く現れると考えられる胎児期、乳児期に着目し、遺伝学的にヒトに最も近いサルを用いて、これらの植物由来のエストロジェン様物質が、サル胎児、成長期や性成熟過程へ及ぼす影響等、生殖内分泌系に及ぼす影響を、発生生物学的、内分泌学的、行動学的に調べ、ヒトへの影響を推察することを目的とする。 本年度は、正常性周期をもつカニクイザルに植物由来のエストロジェン様物質の一種であるダイゼインを1ヶ月間連続投与した。これらのサルにおいて、投与前、投与中、投与後、経時的に採尿をおこない、ステロイドホルモンの代謝産物である尿中estoronestrone conjugate(E1C), pregnandiol glucuronide(PdG)および尿中follicle stimulating hormone(FSH)について酵素免疫測定法を用いて測定し、性周期の変化およびホルモン量の変化を調べた。また、月経周期および量についても観察を行った。その結果、生殖関連ホルモン動態の変化や月経周期の遅延、卵胞期の延長、LHサージの抑制等が観察された。これらにより、ダイゼイン投与後、これらのサルは言わば発情持続状態となり、排卵が抑制されることが示唆された。これとは別に非妊娠カニクイザル5頭にジェニステイン5mgを月経初日から30日間経口投与し、尿中E1C, PdG, FSHを酵素免疫測定法により測定した。その結果、ジェニステイン投与により、カニクイザルの性周期が延長すること、とくに黄体期が延長することが分かった。これらの結果は、サルにおける内分泌攪乱物質の性周期や胎児への関与をについて興味深い展開であると考えられる。まもなくジェニステインを投与した妊娠ザルが出産を迎えることから、その新生児を用いて行動学的、分子生理学的な解析を進めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)