新規合成法の開発を基盤とする含窒素複素環天然物合成と生物活性物質の探索
Project/Area Number |
13029017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
西田 篤司 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (80130029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有澤 光弘 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (40312962)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ナカドマリンA / フラン / アシルイミニウムカチオン / 閉環メタセシス / キノリン / シリルエノールエーテル / キニーネ / クロロキン |
Research Abstract |
1)海綿より単離されたナカドマリンAは抗腫瘍性、抗菌性などの生物活性を示すインドールアルカロイドであるが単離量が少ないため十分な生物活性試験は行われていない。また絶対配置も推定の域を出ていない。本化合物はフラン環や15員環、8員環を含む6環性化合物という複雑な構造を有しており、いまだ全合成の報告は無い。今回、ナカドマリンAの全合成を目的として4-オキソピペリジン-3-カルボン酸を出発原料とし約15工程を経て15員環を含むABCDF五環性中間体の合成に成功した。本合成ではアシルイミニウムカチオンへのフラン環の閉環反応および閉環メタセシス反応を用いる15員環形成が鍵段階となった。最後の環である八員環を導入すべく検討中である。 2)閉環メタセシス反応を用いる多置換キノリン類の高効率合成法の開拓を検討した。N-トシル-N-アリル-2-アミノスチレン類を基質として閉環メタセシス反応を行うとほぼ定量的に1,2-ジヒドロキノリンを得ることに成功した。引き続き水酸化ナトリウムにてトシル基を加水分解すると同時に空気酸化が進行し定量的にキノリン誘導体が得られた。一方、アルファ炭素にシリルオキシ基を有するアリルアミノスチレン類ではene-silyl enolether metathesis反応が進行し、4-ヒドロキシキノリン類が高収率で得られた。本反応を利用して、キニーネ、クロロキンなど抗マラリア剤のキノリン中間体の高効率合成経路を確立することができた。 3)不斉Diels-Alder反応を用いるヒドロイソキノリン類の不斉合成を検討した。 4)Pictet-Spengler反応を用いるβ-カルボリン合成において希土類トリフラートとTMSClの組み合わせが反応を著しく促進することを見いだした。 5)閉環メタセシスを用いる大環状ラクトンの合成を検討した。 6)希土類触媒存在化、アミノスチレン類のハロゲン化を検討し新規トリプトファン合成法を開発した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)